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ジャスダックインデックス【23337】の掲示板 2015/04/01〜2020/11/29

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  • 2020/11/29 19:37
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掲示板のコメントはすべて投稿者の個人的な判断を表すものであり、
当社が投資の勧誘を目的としているものではありません。

  • 【こんな話もある】

    …だれも損はしたくない。まして、株をやるような人たちは、人並み以上に利にさとい人間だから、値が下がってくれば、よけいに諦められなくなる。
     「こんなものは一時的な現象だ。相場は一本調子で上昇するものでないから、もう少し辛抱すれば反騰に転じてくるはず」とかなんとか自分勝手の理屈をつけて我慢している。
     それがあるところまで下がってきて、もう元も子もなくなってしまうという不安に負けて、アワを食って売る。そして大損をする。証券取引所がはじまって百十数年になるが、こんなことの繰り返しである。
     だから、人間というのは利口なようでいて、実は愚かな動物である。おそらくこれから未来永劫にわたって同じことを繰り返していくのであろう。…
    (木下厚)

  • 【こんな話もある】

    …人間は、だれしも欲が深い。まして、株式投資で儲けようなどという人は、人並み以上に利にさといかもしれない。もう一段上がったら今度こそ売ろう、などと値上がりするたびに欲が際限なくふくらみ、気がついたらピークを過ぎて、またたくまに株価は急落。
     あるいは、株価が下がれば下がったで、元の値段に戻ったら売ろうと、形勢が悪いにもかかわらずに大きな夢を見続けているうちに株価はさらに急落。気づいたときには完全に売りタイミングを失って、結局は大損してしまう。多くの一般投資家は、こんな失敗を何回も繰り返している。…
    (木下厚)

  • 【こんな話もある】

    …人間とは強欲なものである。だから、どうしても値動きの激しい値ガサ株ばかりを、しかも短期勝負で狙いたがる。そうした投資家の大部分は、株価が目に見えて上がりはじめてから、やっと仕込む。しかも、上がりはじめてから3,4日ほど様子を見たうえでのことであるから、5日目に買い注文を出したときには、株価はすでに相当の高値水準に達している。
     だが、そのころになると、安値で買った投資家の利食い売りがはじまり、株価の上昇は急激に鈍くなるか、あるいは下げに転じてくる。高値で飛び乗った投資家は、たとえ儲かったとしても、わずかな利益しか得られない。むしろ、損するケースのほうが多い。…
    (木下厚)

  • 【こんな話もある】

    是川流の自戒三原則 
    1.銘柄は水面下にある優良なものを選び、値上がりをじっくり待つこと。
    2.毎日の経済から目を離さず、自分で勉強する。証券会社、新聞、雑誌、株式評論家の宣伝のたぐいや推奨株に惑わされないこと。
    3.過大な思惑をせず、手持ちの資金内で行動すること。
    (木下厚)

  • 【こんな話もある】
     人間の老化はひとつずつの細胞が弱まるためでなく、細胞の数が減るためにおこる。“量の変化”が“質の変化”をもたらすのだ。
    (アメリカのショック博士のことば)

  • 【こんな話もある】
    …この延長で、最も複雑性が高いボードゲームとされる囲碁もAJによって陥落しました。(2016年3月 米グーグルのアルファ碁が韓国のイ・セドル九段に4勝1敗で勝利)
     ここで、対戦したプロ棋士イ・セドル氏の名誉のためにも伝えておきたいことがあります。実は、対戦相手のAI「AlphaGo」(アルファ碁)は、サーバーが1000台以上つながっているような、この教室を埋め尽くすほどのスーパーコンピューターだったのです。推定ワット数は20万超えといわれています。ところで皆さん、人間の脳がどのぐらいのワット数で動いているか知っていますか。(学生から)300ワット? それだと脳が焼けてしまいますよ。(笑)
     実のところ、寝ているときやボーとしているときが20ワットほど。情報通信研究機構の研究では、一生懸命考えているときでも21ワットということです。その差わずか1ワット。人間1ワット対キカイ20万ワットの中、イ棋士は1勝4敗の成績を残した。つまり、アルファ碁に1勝したのは、アリが人間を倒すような偉業だったわけです。この先、勝てる人間は出てこないでしょう。実際、この年末年始に突如現れたAIの「Master/Magister」(覆面のアルファ碁)は世界のトップ棋士を含め50戦以上を全勝しました。
     こういう話をすると、「AIによって仕事がなくなるのではないか」と思う人がいますよね。これは、オックスフォード大学の「仕事の半分くらいはリスクにさらされる」と示した論文の影響が大きいのですが、答えを言います。
     「仕事はなくならない」です。
    (安宅和人 週刊ダイヤモンド)

  • 映画「The Woman in Red」のサウンドトラックに使用されているスティービー・ワンダーの名曲「 I Just Called To Say I Love You 」

    https://www.youtube.com/watch?v=TZ1wbKXh4x4

  • 【こんな話もある】
    日本人がロシア人に言った。
    「日本では工場の仕事は全てコンピューターがやってくれるんだ。脳を持ったロボットがあるんだよ」
    それを聞いたロシア人が答えた。
    「そんな馬鹿な。本当に脳を持っていたら、工場の仕事なんてするもんか」
    (早坂隆)

  • 【こんな話もある】
     ある日本のコンピューター会社が、どんな質問にも答えることができるというスーパーコンピューターの開発に成功した。そのコンピューターは政治の展望から経済予測、サッカーの試合の結果まで完璧に答えることができた。
    ある時、ジョニーがこのコンピューターにこう聞いた。
    「僕のパパは今、どこにいる?」
    しばらくの時間ののち、コンピューターはこう答えた。
    「あなたのパパは今、湖で釣りをしています」
    ジョニーは笑いながら言った。
    「外れだよ! だって僕のパパは5年も前に亡くなっているんだから!」
    これを聞いたコンピューターの技術者たちは大いに驚き、動揺した。急いでコンピューターをトウキョウの研究室に持ち帰り、何度も何度も検査とテストを繰り返した。
    数日後、日本人研究者たちが再びコンピューターと共にジョニーの家を訪れた。
    「ジョニー君、もう一度同じ質問をしてくれるかな。でも、今回は<パパ>って言葉じゃなくて<僕のママの旦那>って言葉を使ってくれるかな」
    「うん、わかった」
    ジョニーは言われたとおりに質問を始めた。
    「僕のママの旦那は今、どこにいる?」
    しばらくの時間ののち、コンピューターはこう答えた。
    「あなたのママの旦那さんは5年前に亡くなりました。でも、あなたのパパは今、湖で釣りをしています」
    (早坂隆)

  • 【こんな話もある(24)】
    ―――そうした秩序の崩壊のなかには、どうにもならないものがあるんじゃないでしょうか。普通の職業ですら非常に高度な技能を要するようになり、なかには適応できない人も出てくるとは思いませんか?

    社会がそのレベルを引き上げ、高まる一方の雇用基準に追いつき続ける力というのは大変なものだ。しかし、技術の進歩が絶え間なく続く世の中では、それについていけない人も出てくるだろうという懸念がある。将来、世の中がどう変わるのかわからないので、先のことを考えるのを恐れる人もいる。だが、過去の趨勢を鑑みて、楽観的な要素もあげることもできる。
     技術の進歩がさらに進んでも、職を得るためにすべての人がプログラマーや科学者にならなければならない、ということはないんだ。世の中を動かしていくには、さまざまな種類の人たちが必要だ。われわれには教師も必要だし、子供の面倒を見てくれる人も必要だ。企業でも政府でも、有能な事務職員が必要だ。未来においても、さまざまなタイプの技能が必要とされるんだ。
     産業革命はさまざまな混乱を引き起こしもしたが、医療から教育にいたるまで、あらゆる分野に改善をもたらしもした。産業革命の間に、平均寿命は倍になった。オートメーションは科学や医療の進歩と結びつき、われわれの生活の質を改善した。いまの時代にあって、さらに技術を発展させる以外に道はないように思うんだけどね。ただし、それをどのように応用するかは熟慮の必要がある。技術は力であり、力はつねに両刃の剣だ。社会に役立つようにうまく使いこなさなくてはいけない。(終わり)
    (マイクロソフトプレス、ケネス・A・ブラウン編)

  • 【こんな話もある(23)】
    ―――AIも奪った以上の雇用を生み出すと思いますか?

    将来、どのような産業が生まれるかなどということは誰にも予想できない。だが、過去一世紀を振り返れば、テクノロジーはまったく新しい産業を生み出し、何百万という雇用を生み出してきた。この傾向が途絶えると考えなければならない理由はない。しかし、その過程で苦痛に満ちた混乱が起こらないというわけではない。いろいろ難しい問題が起こるだろう。すべての鉄鋼労働者をコンピュータ・プログラマーとして訓練しなおすことはできないからね。
     しかし総体的に見れば、技術の進歩によって、われわれの社会は多くの富を得、高い生活水準、優れた医療、高度な教育を手に入れたんだ。

    ―――もっと幅広い視野から問題を見なくてはいけないということですか?

    消滅した職業というのは、おおむねあまり創造的なものではなく、人に好まれない仕事が多い。多くの人が自分の職業を自己充足の源であるとみなし、それなりの満足を得ている。全体的に見れば、けっこうな傾向といえる。
     社会のあらゆる階層の人たちが、こうした変化を期待の目で見ているし、ひどい混乱なしで変化を乗り切るための力を貸そうと考えているんじゃないかな。アメリカの競争力という点だけで考えても、教育システムを強化する必要があるね。いまの子供たちは、大人になってから何度も職種を変えることになるだろうと予測されるし、一生学習を続ける能力が必要だろう。われわれは子供たちに、大人になってからも新しい技能を学び、生涯にわたって何度でも職種を変えられるような能力を与えなければならない。
    (続く)

  • 【こんな話もある(22)】
    ―――すたれた仕事もあるが、それ以上に新しい仕事が生まれた、とおっしゃりたいわけですか?

    比較検討のため、ちょっと統計に目を通してみよう。1870年、アメリカでは人口の30パーセントにあたる、1200万人の人が職を持っていた。現在では人口の半分にあたる、1億2000万人に近い人たちが職を持っている。絶対数でも、人口比でも、職は増えたことになる。収益率についていえば100年間で6倍になっている。一人あたりのGNPは6,7倍くらいになっている。これは大変な増加だが、その年その年の景気や、政治的な争いによって後退もしている。われわれは、こうした雇用と財産の長期的な増加傾向というのを見落としがちなんだ。過去2年とか、5年とかいう短期の傾向ばかり問題にしてしまうんだよ。
     オートメーションは、つねに技能の階層の最下部にある職を奪い、より高度な技能を必要とする職を新たに生み出し続けている。実際、過去100年間に新たに生まれた職業のなかには、そうした高度な技能に必要な訓練を提供する教育関連のものがたくさんある。現在では人口の4分の3が高校を卒業している。100年前には、高校教育を受けるのは、ほんのわずかな人間だけだった。現在では200万人の人間が大学で学んでいるが、100年前には、わずか5万2000人に過ぎなかったんだ。
     最近のある研究によれば、この傾向はまだ続くらしい。問題は、世間は職が奪われることには敏感だが、職が生まれる時には気がつかないということなんだ。
     たとえば今世紀初頭、人口の30パーセントは農業人口だったが、現在ではわずか3パーセントになってしまった。だが、こうなることはある程度予測できたが、どの分野から新しい雇用が生まれるかは予測できなかったんだ。今世紀初頭に、「彼らは電子工業で職を見つけるさ」とは言えなかったわけさ。半世紀後に巨大なコンピュータ産業が生まれるだとか、80年後に電子出版という産業が生まれるなんてことは知りようがなかったんだ。そんな予言はできるわけがない。
    (続く)

  • 【こんな話もある(21)】
    ――将来、AIが人間の物真似をするようになると思いますか。コンピュータがホワイトカラーの仕事にまで侵入してくる可能性はあるのでしょうか?

    人工知能は、二世紀前に飛杼(とびひ:布を織る時に経糸を通すための、流線型の木製の器具)によって紡績工業が部分的に自動化された時に始まった、オートメーション化過程の延長線上にあるんだ。二世紀前に起きた最初の産業革命は、われわれの肉体的能力を増大する梃子の役目を果たした。人間の筋力を上回る速度と力で物事ができるようになったんだ。
    …現在われわれは、第二次産業革命とでもいうべき時代に生きている。機械によって肉体的力だけでなく、精神的能力までもが、増大されるようになろうとしているんだ。いまや自分の頭脳だけではできないことでも、できるようになったのだ。四色問題[四種類の色を使って地図の各地域を塗り分ければ、隣接する地域が同じ色になることはないという仮説]がいい例だ。考えられるあらゆるタイプの地図の組み合わせをすべて検討するのは、あまりにも複雑すぎ…、数学者たちはこの問題を解くことができなかった。だが、コンピュータは何千という組み合わせを、組織的にかつ効率的に検討し、この問題を解いた。…コンピュータは膨大な情報の断片を正確に記憶し、それを高度に組織化できる能力があり、これは人間の役に立つからだ。…コンピュータのおかげで、われわれはそうした情報を素早く処理し、分析できるようになった。すべて、オートメーション過程の一部なんだ。昔はオートメーションによって職が奪われると思われていた。二世紀前、ラダイト(イギリスの産業革命時の機械打ち壊し主義者)はまさにこのとおりのことを考えていた。連中は「毛織を紡いでいるジョーは職を失うだろう。生地を織っているスージーも職を失うことになるだろう。機械を使えばひとりの人間が20人分の仕事をできるんだ。機械を動かすのにはひとりの人間で充分だから、残り19人は仕事がなくなるんだ」と訴えたわけだ。ラダイトたちは大部分の職がなくなってしまうと予言したんだよ。しかし、過去二世紀にわたる自動化と産業化の歴史を振り返ってみると、予想とはまったく正反対のことが起こったと認めざるを得ないだろう。(続く)

  • 【こんな話もある(20)】
    ―――人工知能とエキスパート・システムの将来性をどう見ていますか?

    エキスパート・システムというのは、必ずしも人工知能と同じものというわけではない。エキスパート・システムはAIのなかの興味深い一分野なんだ。AIのなかには、パターン認識、ロボット工学、自然言語などさまざまな分野がある。このそれぞれの分野にわたって、知能を必要とする機能を実現できるコンピュータ・システムを作れるようになってきている。たとえば、人間の話していることを理解するにはある程度の知能が要求されるが、これは明確に限定できる作業なんだ。現在のコンピュータは、この種の作業の多くをこなせるようになってきている。これは大変なことだ。
     現在のコンピュータのほとんどは、ただの愚かな物知りにすぎないのに、それでもわれわれの社会に大変なインパクトを与えてきた。コンピュータは記憶と計算ということに関しては大変な能力を持っている。だが、大部分のコンピュータは知性らしきものを見せることは滅多にない。仮に持っていたらの話だがね。コンピュータにほんのわずかでも、もう少しましな知能を与えられたら、それは大変な変化になるわけだ。そうした知能と、コンピュータが本来もっている記憶能力とか高速性などといった能力が結びつけば、侮りがたい存在になる。だが、いまのところ、コンピュータに幅広い柔軟な知能を与えるところまできていない。たとえば、映画を見て短い要約を書く、ということはできないんだ。この作業は、現在のコンピュータ技術には手に負えないほど、膨大で複雑な知的能力を必要とするからね。
     遅々たる歩みではあるが、コンピュータは徐々に知性をもつようになり、その知性は次第に柔軟なものになりつつある。たとえば、ある種の分野なら病気の診断を行なえる。最近のテストでは、少なくともひとつの分野で、人間の医者よりもいい成績を上げた。こうしたコンピュータの診断能力と、膨大な記憶力、そして通信ネットワークを通して入手できる最新情報を組み合わせると、強力なシステムになる。
    (続く)

  • 【こんな話もある(19)】
    ―――文字リーダーや、K250のようなプロジェクトにとりかかる時、うまくいかないかもしれない、なんて考えたことはありませんか?

    私はつねに、自分の会社の技術的問題を解決する能力に自信をもっている。手をつけるまえに十分に検討を加えるんだからね。どのプロジェクトを選択するかということは非常に重要なことだ。
     たとえば、アインシュタインはその生涯の最後の20年間は、間違った問題を選んで研究した。統一場理論を作り出そうとしたんだ。現在ではこれは「なんでもかんでも理論」と呼ばれていて、その目指すところは既知のあらゆる力をひとつの式のなかに詰め込もうということだ。いま考えれば、アインシュタインがそれを完成できなかったのは、当然だ。彼の時代の知識や実験による証明力をはるかに超えた企図だったんだ。現在では、科学者たちは解決目前だなどと楽観的なことをいっているが、実際には完璧に証明できたわけではない。
     最終的に解答を手にできる問題を選ぶのは重要なことだ。と同時に、20人もの人間が解くことのできる問題を選んでも意味がない。ビジネスの面も含めて発明を成功させるには、他人にはないユニークな技術をもっていることが大切だ。自分自身の場合でいえば、それに加えて、私の技能や私が集めた人材の技能に合わせたものでなければならない。
     製品の選択は非常に大事なことだ。事業家の役目というのは、技術そのものを理解することと、その技術によって近い将来作り出せる可能性のあるものを見抜くことだと思う。……(略)……世の中から望まれている問題を解決したものであることも必要なんだ。

    ―――ということは発明家にとって市場のニーズや、自分の発明の潜在的なインパクトを理解することが大事だということですか?

    発明家兼事業家にとって、新しい技術の潜在的インパクトを見抜くことは必須のことだと思うね。適切なヴィジョン、つまり、実現の可能性があり、同時に相当に野心的であり、自分の能力に見合った製品をもっていなくてはね。
    そして、開発の協力者と投資家の両方に対して、その潜在的可能性をきちんと説明できなくてはいけない。なんらかのヴィジョンをもっていても、それをうまく表現できなければ、たとえそれが素晴らしいアイディアであったとしても、必要な協力は得られない。(続く)

  • 【こんな話もある(18)】
     K250のような機械が、雇用を奪うなんてことはありえない。私はいろいろなバンドを知っているが、この種のテクノロジーを導入したからといって、即座にメンバーを半分にしたりはしないものだ。逆に、メンバーの数は変えずに、より豊かで素晴らしい音を作り出すようになるのさ。この種の技術によって音楽はさらに素晴らしいものになっていくんだ。実際、音楽に対する需要や興味は増大する一方じゃないか。
     新しいテクノロジーは音楽家に豊富な選択を与え、強力な音のパレットを提供し、サウンドをコントロールする新しい手段を使えるようにするんだ。しかし、新しい音楽創造手法を学びとる気のない人には、チャンスはなくなるだろう。

    ―――ということは、シンセサイザーが、ピアノやヴァイオリンといった、昔ながらの楽器にとってかわることはない、と考えているわけですか?

    演奏技術とサウンドは別だ、ということをハッキリさせておいたほうがいいようだね。かつてはフルートの音を作るといえば、フルートの運指のことを思い浮かべた。同様に、ヴァイオリンの音は、ヴァイオリンを弾くことによってしか作れないものだと思われていた。音色と演奏技術には密接な関係があったんだ。
     いまや、演奏技術や音のコントロール手法が、サウンドそのものから、ある程度分離できる時代になりつつある。ピアノ風の鍵盤を弾くことによって、ピアノ、ヴァイオリン、フルート、シンセサイザイー、その他いろいろな音を作り出せるようになった。たとえばギターとかフルートなどの演奏法が使える、新しいコントローラーも市場にあらわれつつある。フルートのような外見で、指孔だってちゃんとそろっているコントローラーがあるんだよ。これを使ってフルートの音を出すこともできるし、ヴァイオリン、ピアノ、人間の声、その他いろいろなサウンドを作ることができる。実際、いつの日か、過去のどんな楽器をかたどったもでもない、人間工学的に音楽の「コントロール」に最適な形をしたコントローラーが作り出せることになるだろう。コントロールという面では、音楽的なアイディアの表現する手段は、ヴァラエティに富んだものになるだろう。そうなれば、あらゆる音楽家は、ヴァラエティに富んだ音のパレットから、好きなものを選べるようになるんだ。
    (続く)

  • 【こんな話もある(17)】
    ―――K250のような楽器によって、クラシックの技術の多くがなくなってしまうと思いますか。シンセサイザーで同じサウンドが合成できるからというんで、音楽家が、たとえばヴァイオリンをマスターするのをやめてしまうとか。彼らの職業に影響を与えるでしょうか?

    オートメーションの問題を、音楽に関するテクノロジーにあてはめて考えてみよう。これはオートメーションと雇用の問題について考察するのには、ちょっとした好例といえる。過去20年間にやってきたのと同じやり方で物事をやろうと望んでいる人は、チャンスが減っていくのに気づくことになるだろう。かつてはそれなりのやり方で音楽を作ることによって職を得ていたのに、そういう職のうちのいくぶんかはなくなりつつある、ということに気づくのさ。だが、他の場合と同じで、テクノロジーのおかげで生み出される新しいチャンスも一方にはある。ちょっと例をあげよう。
     企業向けだの、政府向けだのといった映画に年間100億ドルほどの金が費やされている。こういう映画の製作者は、オーケストラを雇ったり、オリジナルのスコアを書かせるだけの資金的余裕がないので、サウンドトラックには著作権のない音楽を使っていた。だからこの手の映画の音楽はみな同じ音に聴こえるんだよ(笑)。
     シンセサイザーが出現してから、こういう映画の製作者はK250のような楽器をもった音楽家をひとり雇い、オリジナル・スコアを作るようになったんだ。K250のような機械によって、あまり金のない製作会社でも、ひとりの音楽家を雇って、音楽を作れるようになったんだ。こういうチャンスはテクノロジーのおかげでもたらされたものだ。
     シンセサイザーによるまったく新しい音楽の分野もある。
     音楽家は斬新なサウンドを生み出し、合成できるようになった。音楽家にとって、サウンドを創造することは、メロディやリズムやハーモニーを創造することと同様に重要なことになったんだ。あらゆる音楽の技術を組み合わせることが必要な、まったく新しい分野が登場したわけだ。実際、この手の仕事ができる音楽家に対する需要は大変なものなんだ。
    (続く)

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