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FX 記録の掲示板

 米製造業データ、予想外の悪化発表相次ぐ 「利上げは米経済データ次第」への影響はまだみられないが

19日は、FRB当局者の発言が多く、ラッカー総裁、フィッシャー副議長(金融政策には言及しなかった)、ダドリー総裁という錚々たるメンバーの講演などを行った。中で5月に入って初めて発言するFRBのコア・メンバーであるニューヨーク連銀のダドリー総裁(FOMCの投票権有り、ハト派)は、FOMCの副委員長を兼任する要人、もともとハト派の同総裁の発言内容が、前日のタカ派的なFOMC議事録に沿ったもので、米経済は6月か7月に利上げを正当化するほど十分に力強い可能性があるとしたうえで、市場が織り込む6月利上げの確率が今週高まったことに非常に満足していると述べたことはマーケットに重くのしかかった。
しかし、同総裁は「利上げは米経済データ次第」とし、また、6月のFOMCが英国民投票の1週間前に開催される点に言及し、金融市場が再び混乱する恐れもあり、「6月か、やや待つ方が理にかなうのか考えなければならない」と胸の内を示したという。FOMCメンバーの大勢は、タカ派とハト派にかかわらず、結局、「利上げは米経済データ次第」であり、当面発表されるデータ待ちには違いない。
前週からの発表データは強弱まちまち、個人消費や住宅関連は底堅く、製造業は意外と弱いとの印象。5月ニューヨーク連銀製造業景気指数が-9.02 、5月フィラデルフィア連銀景況指数が-1.8 と、ともにプラス予想に反してマイナスに沈んだ。全米の製造業の景況が反映されるISM製造業景況感指数は昨年12月に悪化が止まり、3月、4月には経済拡大を示唆する「50」超えとなって、製造業の底入れ期待が広がっているが、ローカルとはいえ2つの地区の5月分がともに予想外の悪化を見せたことは気になる。マーケットの反応は限定的ながら、5月雇用統計を含め米早期利上げに向けては、なお予断を許さない状況にある。