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    作品は新作・旧作また邦画・洋画を問いません。

    場所は映画館・試写会・TV・VTR・DVD・PCなどすべてOKです。

    少しネタバレあっても良いのです。

    楽しく感想などを交換しましょう。

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    hym***** 10月17日 14:20

    早春
    小津安二郎は日本映画界を代表する監督で特徴として俳優の常連があるが、本作品には原節子が出演していない稀なケースと言える。
    テーマガ従来の小津調と違う所からの選択かも知れない。

    戦後11年に製作され当時のサラリーマンの悲哀さを描いているが、その中で主人公の不倫も取り上げている。併し女性サイドの心理描写は充分とは言えないが、これが小津調なのかも知れない。

    高度成長期に入る前の停滞期にある世相が背景で、やるせない感情がサラリーマン達を通して描かれている。
    戦友達の懇親の場面での会話も切ない気分を感じさせ、小津自身経験からの投影であろう。

    ストーリーは、子供を幼くして病気で亡くした夫婦の倦怠期が主体で、夫の女性との過ちから来る危機をどう乗り越えるかに焦点が絞られて来る。「会社は頼りにならないが妻は唯一頼りになる存在」と先輩から言われ解決の糸口となる。夫婦の和解から再出発を転任先の岡山・三石で誓い合う。 小津監督らしい結末と言える。

    池辺良、岸恵子は小津作品初出演・唯一の作品でもある。淡島千景、笠智衆、高橋貞二、杉村春子など常連も出揃っている。

    三石の工場は仕事の関係で懐かしく思い出されます。

  • 天国と地獄
    黒澤作品で後期に当たるもので、誘拐事件を題材に推理劇の仕立てとなっている。
    この作品の興行成績は良かったが、上映後誘拐事件が度々あり上映を一時見合わせる事も当時あった様だ。

    俯瞰と仰角と言う構図から犯罪の動機を設定してテーマに繋げている。誘拐されたのは高台に住居を構える経営者の息子でなく、間違えて運転手の息子と言う設定が経営者主人公の心理的葛藤に繋げている。

    身代金の受け渡し場所が電車の窓からと言うアイデアも面白い、事前に電車の関係者にヒヤリングを重ねていて一時スタッフが誤解されたと言う逸話もある。

    前半は三船扮する経営者の置かれた環境、葛藤が主体で、後半は仲代達矢扮する警部の推理追跡劇が主体になって行く。

    現在は刑事もの、推理ものが映画テレビで満杯状態だが、上映当時はそれ程でなく観客層の関心も強かった。併し構成は見事でさすが黒澤と思わせる。
    ラストの面会室のシャッターの降ろし方は暗示的で余韻を与えている。
    製作の動機は誘拐罪の刑の軽さを批判して、と黒澤は述べている、

    三船、仲代、山崎三者の演技が抜きん出ているが、脇役は見事な顔ぶれで邦画の一時代を作った方々である。

  • 隠し砦の三悪人
    黒澤作品の娯楽時代劇ではスリル、サスペンス、ユーモアを盛り込んだ傑作と言える。
    何度見ても飽きない作品はあるが、これはまさにその一つと言える。

    エピソードが多いのは黒澤作品の特徴であるが、ジョージ・ルーカスの「スターウオーズ」での主人公は、この作品の百姓二人をモデルにしている。
    撮影日数は200日と現在では考えられない期間を使っている、黒澤でなくては出来ない事であった。製作責任者は辞表を書いたと言う話もある。
    姫役・上原美佐はずぶの素人でスタッフがスカウトしたが、4000人もの応募があっても合格者がいなかったと言うから驚きである。黒澤自身が演技指導をした様だ。

    舞台は戦国の世で、領地を追われた姫と侍大将が財宝を守り同盟の地へ逃れる経緯で、百姓二人がユーモラスにその役割を果たす。
    窮地に何度も遭遇するが、見事に策をもって逃れるアイデアは面白い。

    三船の勇壮さは馬上で刀を両手に構えて敵を追うシーンで、後の語り草になったと聞く、スタント・マンを使わずに本人自身が行った迫力を感じる。
    藤田進は要所のシーンで登場し存在感を示したいる、黒澤処女作「姿三四郎」主役を務めた間柄だ。
    藤原鎌足、千秋実は黒澤一家の名優で、この作品でも得難い演技ぶりを見せる。

    四人の有名脚本家の共作で、良き時代の映画製作を思わせる。
    名作には時は関係ないと言うことを痛感する。

  • 団地

    監督・坂本順治の作風が興味あっての観賞。
    何処にでもある団地の構図が見られる。推測の噂が尾ひれをつけて現実のものになる危ふさ、相互の監視が日常化している生活などの一端を描いている。

    噂を気にして自己逃避を図る岸部扮する主人公が、床下に閉じこもる。夫殺しと疑われる藤山扮する妻、この展開に人間関係の面白さが見られる。

    終盤にSF絡みの結末に至るが、この辺は一寸残念な印象を受ける。
    折角団地と言うシチュエーションを選んだので、もう少し風刺を込めた落ちにして欲しかった。

    藤山、岸部何れも芸達者な演技を見せてくれる。
    異色作と言える。

  • ** カメラを止めるな!**

    監督 上田慎一郎
    出演 濱津隆之 真魚 しゅはまはるみ 長屋和彰 細井学 竹原芳子

    (”37分ワンシーン・ワンカットで描くノンストップ・ゾンビサバイバル!”……を撮ったヤツらの話。

    開映からのホラー・ゾンビプロダクション制作を見て96分が長いよと入場したことに反省する気もあった。
    一人だけにされて・・・と考えてたら、1時間前に戻り撮影の苦労・工夫・知恵だし・家族の団結・
    「まずは困惑して」「度肝を抜かれて」「笑って」「感動して!」など次々に小事件を解決する連続となり、
    ワンカット撮影で30分間オンエアーのTV番組制作に多数の人海戦術もあり、ロケハンが良く見つけたと感心できる環境設定だけが前半の高評価点だったが、撮影状況開示の後半では監督の出演場面に?が付くがそーなんだと理解させる迫力も感じた。

    「最後まで席を立つな。この映画は二度はじまる。」のキャッチフレーズがありましたが間違いなし!

    都内2館上映だったものが295館になってるし、海外から受賞作になってなってるが、どこが共感を得てるのか考えたい。

    余談で思うのはユダヤマークの中に残ることはアメリカを切ってユダヤだけになる感覚なのかしら。)

  • チャーチル・ノルマンディの決断

    二次大戦時のナチ占領下にあったフランス奪回作戦、ノルマンディ上陸作戦は史上最大の作戦として有名である。
    当時の英国首相チャーチルは、この作戦に真っ向から反対して最高司令官アイゼンハワーに異議を唱える。
    彼はトルコとの戦時の上陸作戦失敗が頭にあり、人命第一と主張する。
    併し、作戦本部の司令官たちは賛意を示さず実行計画が具体化する。

    何としてもこの作戦を阻もうとするが、周囲の反対で押し切られる。
    国王に接見した際にも訴えるが、逆に諭される。
    悩みに悩んでいる内に実行の日は迫り、妻から説得され漸く自身の首相と言う立場に戻って行く。

    英国民にとっての英雄チャーチルの一面を見た思いである。
    人命を第一にと考える姿勢は、英国民にとっての共感が多いのであろう。

    チャーチル役のブライアン・コックスは、特殊メーキャップなしの素顔で演技を行い、かなりの熱演振りである。妻役のミランダ・リチャードソンも存在感を出している。
    チャーチルを扱った映画が続いたが、一方の作品は未だ観てないので機会を作りたいと思う。

  • ** 検察側の罪人 **

    監督 原田眞人
    出演 木村拓哉 二宮和也 吉高由里子平岳大 八嶋智人芦名星松重豊

    (老夫婦が殺害され、先輩検事の下、配属された二宮検事が真犯人を探り出した。

    復讐もあり未解決事件の犯人を今回の容疑者とするストーリーで対処する木村。
    冤罪、反戦、政界の闇…矛盾に挑む者は権力者に敗れ、戦後の今でも正しい事をするには命令もしくは法を破るしかないいのか?という要素が120分に凝縮された。

    ところどころに「?」が付く処も多々有ったが、インパール作戦での地獄の記憶を継承し、国家と法による正義・法を超えた「正義」の執行。事件の背景的な部分等にまで把握が追い付かなかったりで、1回見た限りでは、私自身が伏線を回収しきれず、重層的に意味を重ねている部分なども把握しきれていない感が強かった。

    原作を読むと納得できると言われているが、まだ読んでないので、この作品に沢山詰め込まれすぎた要素が、正義も立場で権力志向には叶わないとし、終わりが無理に正義と真実から吉高と二宮を逃し、ぐにゃぐにゃにして終わらせたのは残念だった。

    ジャニーズの先輩に挑んだ二宮の意気込みは買える。
    夫人の再デビュー・娘の自立・SMAP解散などでチャラさのなくなった容姿などを含めキムタクが演技者になってきたし、配置された個性的俳優の見せ場も多く、二人が客寄せ配置でなく重たくしまった作品になっていた。)

  • ** オーシャンズ8 **

    監督 ゲイリーロス
    出演 サンドラブロック ケイトブランシェット 
       アンハサウェイ ミンディカリング

    (ダニーオーシャン(ジョージクルーニー)の妹サンドラブロックが5年8ヵ月で仮釈放されてシャバへ。
    獄中での計画を実行するため女だけのプロを結集した。

    舞台はVOGUEのアナ・ウィンター主催セレブの祭典メットガラ。

    女優の競演キラキラのカルティエも含めて目の保養にはなったかな。
    カルティエの宣伝臭かったけが、堀の中の貴金属の事で物語は救われた。

    実際だと時間的に3Dプリンターを使っても無理が出ただろうにね。
    女優も年取るのね。)

  • ** ミッション:インポッシブル/フォールアウト **

    猛暑の中、皆様お元気にお過ごしでしょうか?
    秘書を兼ねアクションでも見れば幾分スカーとするかと思い久しぶりに
    映画館に出向いてきました。
     行き帰りはやはり35度以上の暑さに・・・まいりました。


    監督 クリストファーマッカリー
    出演 トムクルーズ サイモンペッグ レベッカファーガソン ヘンリーガヴィル

    (複数の都市を標的にした同時核爆発の阻止が007と同じ仕掛けで指令。アクション至上主義の作品で撮影中に起こしたトムの骨折も周知のことだが次々とこなしてゆく。絶壁のボルタリングの場面も必ず助かると見ているからその壮絶な景観に見とれて、緊張感が減少したりだが、長尺を飽きさせなかった。007との違いで女性との甘い時間がなかったことやチームでの活躍だが敵対するのは一人だけの印象で007のスーパーマン的ヒーローさには負けてたかな。)

  • ** 空飛ぶタイヤ* *

    監督 本木克英
    出演 長瀬智也 ディーンフジオカ 深田恭子 寺脇康文
       小池栄子 木下ほうか

    (1台のトレーラーが脱輪事故を起こし、歩道を歩いていた子連れの母親が外れたタイヤの直撃を受け死亡する。リコール隠し事件を題材に、事故原因が自社の整備不良だと疑われ窮地に陥った弱小運送会社社長長瀬が、その汚名をそそぐべくたった一人で真相究明に奔走する中で、やがて思いも寄らぬ大企業の巨大な闇に直面していく。車両自体に欠陥があった可能性に辿り着くまでの奮闘を長瀬も頑張った。)

  • ブラジルから来た少年

    題名と異なるイメージで、ナチ残党と反ナチグループとの葛藤を描いている。
    グレゴリー・ペック63歳の老練な演技で初の悪役を演じている。
    ローレンス・オリヴィエは、名優の風格を見せながら落ち着いた演技を見せている。
    両優の絡みが見どころで、特に終盤のシーンの二人は個性のあるところを演じている。

    ヒトラーのクローン作りと言う内容が一寸衝撃的で、公開時には反響も各方面からあった様だ。
    ラストシーンも未解決のまま、と言えそうな印象づけるものとなっている。

    ナチをテーマにした作品は今でも各国で取り上げられており、映画作りに欠かせない一つかも知れない。

  • アゲイン
    100回を迎えた高校野球大会も各地で盛り上げりを見せている。
    この作品を観る機会を得て、高校野球球児達の甲子園に懸ける思いを改めて感じた。

    ストーリーは、県大会で決勝まで行きながら、部員の暴力沙汰で辞退せざるを得なくなった元球児達の物語。
    不祥事を起こした部員が東日本大震災で亡くなり、その娘が同僚元球児たちを訪ねて詫びを入れ、同時に「マスターズ甲子園」への出場を勧める。
    一時は反発が強く拒否されるが、事件の全貌が明らかになり前向きに参加に踏み切る。
    決勝では形勢が悪く負け試合かと思われたが、奮起して逆転勝利を収め県代表になる。
    念願の甲子園で野球が出来て満足するシーンが印象的。

    「マスターズ甲子園」の存在は初めて知り、毎年県代表のOB達が参加している様である。
    個人の感想としては、不祥事でない決勝の逃し方にして欲しかったと思う。
    中井貴一主演、野球は未経験ながらそれを感じさせないのは演技力だろう。

  • セールスマン
    イラン製作、アカデミー賞外国語映画部門受賞。
    監督がアカデミー受賞式にトランプ政権の移民政策に抗議して出席を辞退した。

    ストーリーは演劇俳優の二人が主人公、無理な都市計画により転居を余儀なくされ、新居で起きた事件が作品の主題になっている。
    以前住んでいた女と間違われた妻が暴行され、夫婦で対応を話し合うが平行線で折り合わない。
    警察沙汰を避ける妻、復讐に訴える夫との交錯が二人の距離を離れさせる。

    二人が上演中の「セールスマンの死」は米国・アーサー・ミラーの名作である。
    米国の繁栄に一石を投じたテーマの作品と思っている。

    米国・イランの関係でこの作品を選んだ意味が、この映画の意図に繋がる。
    ミステリー調から意外な真犯人を見つけ、夫婦で処置の違いを見せる。
    ラストの二人の芝居前の化粧時の無表情が印象に残る。

    イラン最高の監督作品と言われているが、国内部の状況が垣間見える。
    心理描写の妙がこの作品の心髄かも知れない。

  • 裁き
    インド映画は以前からレベルの高さを言われていて観たことはあるが、久し振りに観賞した。
    下級裁判所に於ける裁判の模様を描いているが、インドの庶民生活の一端を見た思いである。

    老人歌手が町で唄った歌詞によって下水管労務者が自殺に追い込まれた、と言う事で逮捕される。
    検事側は偽証する証人を立ててまで有罪に持って行く工作をし、弁護側はそれに反証すると言う展開。
    自殺者の妻の無関心さ、100年前の法律を盾に論旨を述べる検事、自殺者の貧しい生活内容に言及する弁護士などが絡み合って裁判は進む。
    結局弁護側の主張が認められて裁判長の判断で被告は釈放されるが、後になってテロ容疑で再度拘束される。

    裁判を通してインドの生活は貧富の差、宗教・言語の違いなど複雑な人間模様があり、更に驚くことに法律の曖昧さをも描いている。
    ロングの撮影が多いが、それなりに実感を伴う効果を上げている。

    アカデミー賞外国語部門、ヴェネティア映画祭での受賞も果たしている。

  • JFK
    米国最大のミステリーと言われる「ケネディ大統領暗殺事件」を扱ったオリバー・ストーン監督作品。
    91年に製作されたが、公開後メディアを含めて各方面から批判を受けた。
    事件の全貌が未だに明らかでなく多くの憶測が飛び交っているだけに、嫌がらせや批判も当然予想される。

    一地方検事による法廷で真相を堂々と述べるシーンは、クライマックスとして見ごたえがある。
    「真実は権力にとってしばしば脅威となる、我々は真実の為危険を冒しでも闘わねばならない。国が真実を抹殺するなら、それは我々が生まれた国ではない」と言う内容の台詞が印象的である。

    この作品で、後任大統領の実名、CIA、FBI、マフィアなどの陰謀を述べるが、自由の国ならではと思わせる。
    併し、ウオーレン調査報告も明確でなく、真相は2039年の報告を待つしかないと言う事がこの国の二面性とも言える。

    ケヴィン・コスナー、ドナルド・サザーランド他名優たちの共演で、特にサザーランドが秀逸である。

  • インサイダー
    アル・パチーノ、ラッセル・クロウ、クリストファー・プラマーと言ったオスカー俳優の共演で骨太の作品になっている。

    内容は、たばこ会社への内部告発とそれを扱う放送会社の展開が主題になっている。
    メディアに対する圧力は色々な形で行われ、民主主義の下でも自由がままならない恐怖すら感じる。
    実話に基づいているので迫力あり、出演者の演技も更にリアルさを感じさせる。

    テーマがたばこ公害を正面から取り上げている事、放送会社を実名で登場させている事がさすが米国ならではと思わせる。
    旧作ではあるが、決して違和感を感じさせない印象深い作品と言える。

  • ** 万引き家族 **
                
    監督 是枝裕和
    出演 リリーフランキー 安藤サクラ 松岡茉優 池松壮亮 樹木希林

    (一行の文章を9割がたのショットで繋いでゆく手法だったし、家族構成の成り立ちの説明が乏しくて、違法年金取得・子供虐待・見えない隅田川花火大会・貧困など世相の取り込みもあるが、パルム・ドールを受賞したことは「貧しいけど幸せな日々を送る疑似家族」の評価でどこまで現代日本を見たのだろうか?

    「本当の家族とは何か」あるいは「“本当の家族”とは幻想に過ぎないのではないか」という問いを持つ監督らしさ充満だった。)

  • 大空港
    パニック映画の先鞭と言われる本作品。
    ハリウッドのニューパワーが台頭しつつある時期に対抗するように作られた。
    所謂大作主義としてオールスターキャストを組み、それぞれの個性を生かしたものとなっている。

    ストーリーはパニック優先ではなく、それぞれの置かれた生活状況を取り上げている。
    当時の空港チェックの大らかさが、現実との対比で見ると良き時代の懐かしさをも感じさせる。時代の変遷と言ってしまえばそれだけだが、やはり現状の生活空間の狭さを感じざるを得ない。
    この作品で現代との対比を再認識させられるとは皮肉なものであった。

    バート・ランカスター、ディーン・マーチン、ジョージ・ケネディ、ジーン・セバーグ、ヴァン・ヘフリン他往年のスター達が顔を揃えている。

  • アメリカ、アメリカ
    奇抜な題名に興味があったが、巨匠監督エリア・カザン自身の祖先の物語である。
    トルコ生まれでギリシャ系移民のカザンは、この作品でも主人公を同じ設定にしている。
    オスマン帝国下でギリシャ系民族は迫害されており、主人公はアメリカに向かって幾多の苦難を乗り越えて目標を達成する。アメリカ、アメリカを口癖にしている所から題名に繋げている。
    全編はモノクロで内容的にも明るさはないが、この時期のアメリカに向けての移民の状況を描けている。

    カザンは、二度のアカデミー監督賞を受賞し名誉監督としても表彰されているが、1940年代後半から50年代前半にかけての「赤狩り」で告発者としてハリウッドの何人かを密告している。その為に後年彼に反発する人も少なくない。

    併し、ハリウッドの映画製作では数々の名作を残しており、俳優もジェームス・ディーン、マーロン・ブランドなど名優を誕生させている。
    「紳士協定」「欲望と言う名の電車」「波止場」「エデンの東」などは今でも印象に残る作品である。オールドファンには懐かしい作品群と思う。

  • 第十七捕虜収容所
    ビリー・ワイルダーと言えば、かつてハリウッドの名匠と言われた監督。
    名作と言われた作品も数多く残している、本作品もアカデミー賞にノミネートされたが主演のウイリアム・ホールデンのみ主演賞を受賞した。

    二次大戦末期にナチに捕虜として収容された米兵達のエピソードが主体である。
    併しシチュエーションは暗く成り勝ちだが、明るさを取り込んでいて異色の収容所生活振りでもある。これはワイルダー流なのであろう、音楽も適所に流して効果を上げている。 脱出とスパイ探しがストーリーの大半だが、ラスト迄に持って行くテンポは流石と思わせる。冷酷なシーンもあるが、銃撃シーンは少なく殆んど会話に費やされる。

    ホールデンはワイルダー作品の他にも出ているが、本作は余り目立たない、むしろ脇のロバート・ストラウス、オット・プレミンジャーなどが演技の冴えを見せている。
    モノクロではあるが、当時の映像を振り返るのも一興と思う。

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