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  • どこまでも迫真の追跡! 【みんな生きている】 特定失踪者・藤田 進さんは・・・


    (以下は、『週刊現代』に掲載された特定失踪者・藤田 進さんについての記事です)


    「2003年頃でしょうか。日本に帰ってきてテレビを見たら、北朝鮮拉致にまつわる番組をやっていたのです。そこで流れた藤田 進さんの顔を見て、はっきり思い出したのです。私の目の前で泣き叫んだ男だと。

    私は藤田さんの名前も知らず、拉致という言葉さえ知らなかった。しかし、結果として、私は拉致に関与してしまった。その良心の呵責から、自分が知っていることの全てを話そうと決意したのです」

    こう語るのは、現在、中国に在住する57歳の朝鮮人の男性である。

    1976年2月、当時、東京学芸大学の1年生だった藤田 進さん(当時19歳)が、アルバイトに行くと言って埼玉・川口市内の自宅を出たきり、失踪した。

    以後、行方は杳として知れなかったが、2004年7月、北朝鮮から流出した1枚の写真により、藤田さんが北朝鮮に拉致された疑惑が高まった。

    写真鑑定が行われ、骨格や顔のパーツの位置関係などから、写真の男性と藤田さんは同一人物の可能性が高いという結論が出た。藤田さんは「拉致の確率が高い」特定失踪者1000番台リストに載せられることになった。

    その藤田さんを拉致した、と告白するのがこの57歳の男性である。これまでマスコミに語られることのなかった日本人拉致の生々しい真相が、以下の240分に及ぶ男性へのインタビューで明かされる。

    【国際指名手配犯に拉致を指示された】

    私は都内の大学を卒業し、しばらくして朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の幹部の紹介で東京都足立区にある西新井病院に勤務することになりました。1972年~1973年のことです。

    最初は医療現場で働いていましたが、5ヶ月ほど経った頃、当時の西新井病院の金・萬有(キム・マンユ)理事長から「ちょっと手伝ってくれ」と言われて、理事長の運転手など、理事長とその家族の手伝いや病院の経営に関する仕事に従事するようになったのです。理事長一家の手伝いをする人間は「幹部」と呼ばれていました。

    しかし、「幹部」になると同時に、西新井病院の“裏”の仕事にも、知らず知らずのうちに巻き込まれることになっていったのです。

    北朝鮮系の総合病院として知られる西新井病院は、過去にもたびたび北朝鮮の工作活動の拠点として取り沙汰されてきた。
    https://youtu.be/d6WsGqxXXx4

    1953年に病院を創設した金・萬有氏(故人)は金日成(キム・イルソン)・金正日(キム・ジョンイル)親子とも面識がある在日朝鮮人の超大物である。

    しかも金氏は、核など日本の最先端技術を北朝鮮に運ぶ密命を帯びて活動しているとの疑惑が濃厚な、在日科学者からなる「在日本朝鮮人科学技術協会」(科協)の中枢メンバーでもあった。

    病院3階にあった無線室が北朝鮮からの秘密指令を受け取る場所でした。6畳ほどの部屋の壁という壁が通信機器などで埋まっていました。この部屋に入れるのは、鍵を持っている金理事長の甥と数人の幹部だけで、完全な秘密部屋でした。

    北朝鮮からの指令は短波放送を通じて流されていました。放送は「1、2、3」などと数字が淡々と読み上げられており、その数字を理事長の甥が解読し、関係各所に連絡するのです。

    おそらく、1976年2月、私に下された“任務”も、そのようなルートで北朝鮮から指示されたものだったのでしょう。しかし、私は理事長の甥ではなく“金先生”という男から藤田さん拉致の手伝いを頼まれたんです。

    “金先生”は名古屋大学医学部を卒業した医者、という触れ込みでしたが、病院に勤めてもおらず、住所もわからない。ただ2週間に一度くらいフラッと病院に来ては幹部と雑談して帰っていく謎の人物でした。

    後日、チェ・スンチョルという北朝鮮工作員の写真を見る機会があったのですが、その写真には紛れもなく“金先生”が写っていました。私はあの「西新井事件」を起こした大物工作員の手下として働いていたのです。

    チェ・スンチョルは、日本の機密に関する情報収集などを行っていたとされる北朝鮮工作員。1960年代に都内で失踪した小熊和也さん、1960年に北海道で失踪した小住健蔵さんの戸籍を奪い、本人になりすまして生活していたことも確認されている。

    1985年、警視庁は西新井病院の近くにあるチェ・スンチョルのアジトに踏み込み、乱数表などを押収した(西新井事件)。チェ・スンチョルは逃走し、現在国際指名手配されている。

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