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  • 最低のモラルさえ・・「そこまでやるか」と彼の人間性を疑った!ヨ・・

    張龍雲「朝鮮総連工作員 ー『黒い蛇』の遺言状ー」(小学館文庫)より

    日本人拉致事件の真相
      
    韓龍大(ハンヨンダイ)の工作活動

     韓はこの義父の外国人登録証を、北朝鮮から日本に入った工作員に手渡していた。
    しかも、この事件は日本の警察に発覚し、大きく報道された。私は新聞でこの事実を知った。

     「そこまでやるか」と彼の人間性を疑った。いくら祖国統一のための工作活動とはいえ、それはその道のプロがなす仕事であり、彼の義父のような好人物を、自分の仕事に利用することは、大いなるためらいがあってしかるべきであると思った。

     工作員といえども、「祖国統一という民族解放を求める、最も崇高な仕事に尽くす以上、人民と同胞たちに対する思いやりはどうしても守らなければならないはずである。それこそ、工作員であっても革命を志す者の最低のモラルである。

    一九七五年ごろであったと記憶しているが、平壌で大規模なマスゲームが開催された。「第一回世界青年学生体育芸術大会」と称し、多くの在日同胞たちもその大会に参加した。

     韓は非合法な手段で平壌を訪問し、この大会を直接見学している。この件に関しては曹自身が私に詳細を語った。

     朝鮮と日本との往来は、万景峰一号を利用する訪問団と北京経由で行き来する二つのルートが一般的である。しかし、非合法ルートでは日本海を直接往来する。

     このルートには、工作船や潜水艦が利用されていた。上陸は南は兵庫県から北は新潟までの広範な範囲にわたる。

    当然日本の警察、海上保安庁もマークしているので、党中央は新たなルートの開発の研究を開始していた。その最初の試みとして、韓は山口県長門市近くの海岸から出国したのだった。

     曹と韓の二人は真夜中十二時、指定された場所に赴いた。海岸で曹が小石を拾い、二、三度石を打ち鳴らす。それを合図に、潜伏していた工作員が闇の中から現れた。

     工作員は、この行為が選ばれた者による崇高な革命任務であると教育されており、その行動は機敏で、訓練を受けたプロの手際が十分に感じ取れたそうだ。

     用意されたゴムボートで、沖合に待機している潜水艦に乗り込み、一路北朝鮮の江原道・元山に向かった。

     韓は滞在中、平壌の非公開招待所で暮らし、マスゲームは金日成の少し後ろの席から見学したという。
     さらに韓は現地で労働党に入党し、新たな任務を帯び、再び非合法で日本に舞い戻ったという。
    https://youtu.be/bOGXq4QCoWo

    田中実の拉致と日本人拉致誘拐事件

     そして韓は平壌訪問直後、日本人「田中実」を拉致誘拐した。
     日本人拉致誘拐は現在も大きな社会問題となっており、田中実以外に次の人々が拉致されたと思われている。拉致事件は一九七人年に集中している。
    (中略・蓮池さんや地村さん等の拉致事件の概要が記されている)

     これ以外に新潟の横田めぐみさん、長崎の原赦晃さん、神戸の有本恵子さんなどが朝鮮に拉致された疑いが極めて強い。ある方の家族とお会いしたが、その無念を思うと自らを恥入ることしか私にはできなかった。

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