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バイオ株(博打株)で一勝負の掲示板

京大など iPS細胞から多能性が高い細胞の単離に成功
◇「ゼラチンナノファイバー」を使用 
【毎日新聞】

超極細で繊維状の「ゼラチンナノファイバー」を使って、不均一なヒトiPS細胞(人工多能性幹細胞)の集団から、多様な組織に分化する能力が高い細胞を単離することに成功したと、京都大と大阪大などのグループが発表した。目的の組織・臓器を効率よく作製することにつながるという。成果は29日、米科学雑誌「ステム・セル・リポーツ」電子版に掲載される。

iPS細胞を作る際には大量の体細胞に「初期化」する遺伝子を入れる。得られたiPS細胞は、どの組織になりやすいかといった個性にばらつきがあり、作りたい組織・臓器を分化・誘導する上で効率が悪かった。

阪大の劉莉特任准教授らのグループは、独自開発していたナノファイバーを定着させた基材にヒトiPS細胞をまくことで、細胞を一つ一つ分離できた。それを培養すると、平たくなる細胞と、ドーム状に盛り上がる2種類の細胞ができ、ドーム状の細胞の方が多能性が高かった。基材に接着する能力が低いためドーム状になることも分かった。

劉特任准教授は「ナノファイバーを使えば均一で高品質な細胞を再生医療現場に提供できる」としている。【菅沼舞】
h ttp://mainichi.jp/articles/20180629/k00/00m/040/175000c