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株の日記帳
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12日の日経平均株価は一時800円強下落した。この3営業日で下げ幅は約2000円に達し、株の割高・割安を判断するPBR(株価純資産倍率)はアベノミクス始動直後の水準に逆戻りした。一段安に備える動きも広がるが、足元の急激な下げは「行きすぎ」との声もある。市場の動きに目をこらすと反転の兆しもみえてきた。
 「中長期投資家の売りが止まらない。値ごろ感からの買いもない」。米系証券幹部は肩を落とす。日経平均終値は760円安。昼すぎに切り返したが、大引けにかけ再び売り直された。
 欧州の年金やオイルマネーの売りに加え、海外ヘッジファンドが先物売り・円買いを膨らませ、下げ相場に拍車をかける。春節明けの中国株安への警戒も根強い。東証1部PBRは12日、解散価値を示す1倍に接近。アベノミクス相場が始動した直後の2012年12月以来の水準に下がった。
 円相場は足元で一時1ドル=110円台に急伸した。日銀によると大企業製造業の15年度想定レートは1ドル=119円台。円相場の高止まりが続けば来期の減益シナリオが現実味を増す。
 一段安におびえる投資家はリスク回避に動く。例えばオプション市場では、日経平均が1万4000円まで下がると見込んだ取引が急増している。オプション取引で稼いで保有株の値下がりを補う狙いだ。
 悲観一色に覆われた株式市場。だが反転に向けた条件は整いつつある。PBRが1倍に近づく一方、東証1部企業の配当利回り(加重平均)は2%強と12年12月以来の水準に上昇。株価下落でいずれも割安感を示すサインが点灯し始めている。ヘッジファンドの円買い・ドル売りも膨らみ続けており、「きっかけ次第で巻き戻しの動きが出て、円安に戻りやすい」(大手証券)

つづく・・・