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ルパン三世 カイオムの城
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ルパン三世 カイオムの城の掲示板

>>740

ところが、この調査結果も真相に肉薄したとは言えない。経営トップらが保有株売却した点と、その前後に怪しげな情報開示をぶつけていた点を結びつけて問題視する姿勢が欠けている。そればかりか、前述の完全ヒトADLibシステムの構築についても、本来ならあるべきはずの論文発表や学会報告がなかったのはなぜかといったポイントは曖昧で、肝心な部分を避けて調査したような印象が拭えないのだ。

藤原前社長は17年2月経営責任を取る形で退任したが、彼らの保有株売却には、根拠が曖昧な情報開示が絡んでいるケースが見受けられる。14年3月には実用化レベルの完全ヒトADLibシステムの構築に成功したと発表。「アライアンス契約獲得の取り組みを加速」、「知的財産権強化を進める」などと思わせぶりな内容を囃して株価をハネ上がったが、科学雑誌などへの論文発表もなければ、新規契約の獲得もなかった。同5月に特許申請をしたが、後になって「想定できなかった複数の困難に直面した」として、これもうやむやになった。「複数の困難」とは具体的に何なのかについても十分な開示はない。

同システムの完成を発表する直前には、開発担当だった瀬尾秀宗氏(13年に退職)が保有株を大量売却していた。ところがカイオムは製薬会社との契約終了を発表すると、株価は一転して大きく下げた。売り材料を発表する前に根拠の貧弱な買い材料を盛大に打ち上げて「インサイダー取引にならないようにしているのではないか」と疑うのはこのあたりだ。
カイオムは「株式売却は関係諸則に基づいておこなわれている」と釈明するが、創業メンバーが保有株を売却する前後の情報開示が同じパターンだからだ。

14年11月に実施した22億の増資の直前には「インフルエンザ抗体の作成に成功した」「エボラウイルス抗体の作成に成功した」と発表、株価は大きく吊り上げられる格好になった。しかしこれらも「ウイルスの型が明かされず、論文情報や学会での発表予定もなかった。仮に発表内容が事実であっても医療用としての可能性があるのか、誰にも判断できない」という。
国内外の製薬会社と契約を結んで有価証券報告書に「重要な契約」と記しておきながら、その後の有報にはその記述が消えてしまうことがあったという。