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●株初心者 佐倉杏子の部屋●の掲示板

株式週間展望=上値重い展開継続―米国利上げ準備着々、VWの不正など懸念材料噴出
モーニングスター - 9/26 08:22
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 今週末25日の日経平均株価は308円高と反発したが、来週(9月28日-10月2日)の日本株市場は、新規買いに慎重にならざるを得ない材料が多いことから、上値が重い展開を予想する。

 来週のスケジュールでは、現地10月2日に米国で9月雇用統計が発表される。焦点となる米国の利上げタイミングについては、24日にFRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長が「年内の利上げが適切」との考えを示すなど、着々と利上げに向けた地ならしが進んでいる。

 来週は現地9月29日にS&Pケース・シラー住宅価格指数、30日に9月ADP雇用統計などの経済指標が発表されるが、結果が良好なら利上げに向けた警戒感が高まる一方、指標がよほど悪化しない限りは利上げ先送り論が浮上しにくいこともあり、内外の株式市場にはやや不利な状況といえそうだ。

 また、フォルクスワーゲン(VW)の米国排ガス不正問題も、株式市場に重い影を落としている。24日には不正が欧州でも行われていたことも発覚し、イメージ悪化や損失拡大が予想されるほか、独BMWでも排出量が欧州の規制水準を上回ったとの一部報道もある。日本企業では、ディーゼル車を展開する三菱自動車 <7211> やマツダ <7261> 、ディーゼルの排ガスフィルターを手掛ける日本ガイシ <5333> やイビデン <4062> などには当面、売り圧力が高まる展開が予想される。

 さらには、米キャタピラーが現地24日に大規模リストラを発表したことに波及し、コマツ <6301> など国内建機株に対する警戒感が高まっており、1ドル=120円前後で円高進行をうかがっている為替市況も輸出株の物色意欲をそいでいる。

 懸念材料がこれだけそろうと、さすがに強気なスタンスは打ち出しにくい面があるが、日本株に反転材料がないわけではない。まず、10月6、7日に開催される日銀金融政策決定会合に向け、追加の金融緩和期待が高まっている点。さらには、来週に決算が発表されるしまむら <8227> やアダストリア <2685> など小売株の好決算が予想されることや、VWの失速でトヨタ自動車 <7203> など競合他社の販売増が見込まれることなども買い材料視されそうだ。安倍首相が24日に発表した「アベノミクス第2弾」の関連銘柄探しも本格化すると予想される。

 ただし、米雇用統計発表前の週は様子見ムードが強まる傾向があることから、来週は日本株の積極的な買い戻しの動きは控えられそうだ。日経平均は9月8日の取引時間中に付けた安値1万7415円を意識した展開が予想され、仮にこの水準を割り込んだ場合には、2月安値の1万7271円や1月安値の1万6592円が視野に入ってくる。一方、相場が落ち着きを取り戻した場合には、今週の初めに下方にあけた「マド」の上辺である1万8069円あたりが目標となるだろう。

提供:モーニングスター社

●株初心者 佐倉杏子の部屋● 株式週間展望=上値重い展開継続―米国利上げ準備着々、VWの不正など懸念材料噴出 モーニングスター - 9/26 08:22   LINEで送る  今週末25日の日経平均株価は308円高と反発したが、来週(9月28日-10月2日)の日本株市場は、新規買いに慎重にならざるを得ない材料が多いことから、上値が重い展開を予想する。   来週のスケジュールでは、現地10月2日に米国で9月雇用統計が発表される。焦点となる米国の利上げタイミングについては、24日にFRB(米連邦準備制度理事会)のイエレン議長が「年内の利上げが適切」との考えを示すなど、着々と利上げに向けた地ならしが進んでいる。   来週は現地9月29日にS&Pケース・シラー住宅価格指数、30日に9月ADP雇用統計などの経済指標が発表されるが、結果が良好なら利上げに向けた警戒感が高まる一方、指標がよほど悪化しない限りは利上げ先送り論が浮上しにくいこともあり、内外の株式市場にはやや不利な状況といえそうだ。   また、フォルクスワーゲン(VW)の米国排ガス不正問題も、株式市場に重い影を落としている。24日には不正が欧州でも行われていたことも発覚し、イメージ悪化や損失拡大が予想されるほか、独BMWでも排出量が欧州の規制水準を上回ったとの一部報道もある。日本企業では、ディーゼル車を展開する三菱自動車 <7211> やマツダ <7261> 、ディーゼルの排ガスフィルターを手掛ける日本ガイシ <5333> やイビデン <4062> などには当面、売り圧力が高まる展開が予想される。   さらには、米キャタピラーが現地24日に大規模リストラを発表したことに波及し、コマツ <6301> など国内建機株に対する警戒感が高まっており、1ドル=120円前後で円高進行をうかがっている為替市況も輸出株の物色意欲をそいでいる。   懸念材料がこれだけそろうと、さすがに強気なスタンスは打ち出しにくい面があるが、日本株に反転材料がないわけではない。まず、10月6、7日に開催される日銀金融政策決定会合に向け、追加の金融緩和期待が高まっている点。さらには、来週に決算が発表されるしまむら <8227> やアダストリア <2685> など小売株の好決算が予想されることや、VWの失速でトヨタ自動車 <7203> など競合他社の販売増が見込まれることなども買い材料視されそうだ。安倍首相が24日に発表した「アベノミクス第2弾」の関連銘柄探しも本格化すると予想される。   ただし、米雇用統計発表前の週は様子見ムードが強まる傾向があることから、来週は日本株の積極的な買い戻しの動きは控えられそうだ。日経平均は9月8日の取引時間中に付けた安値1万7415円を意識した展開が予想され、仮にこの水準を割り込んだ場合には、2月安値の1万7271円や1月安値の1万6592円が視野に入ってくる。一方、相場が落ち着きを取り戻した場合には、今週の初めに下方にあけた「マド」の上辺である1万8069円あたりが目標となるだろう。  提供:モーニングスター社