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    言葉たちに、少しだけ命与えてあげませんか?
    書いてるあなたと、読んでくれる誰かが
    詩を間にシンクロしたとき、
    言葉は生きて、心の中へ染み込んでゆく
    ちょっぴりで いい。
    誰かの 心で小さな灯火になれたなら
    言葉たちも 微笑む気がするから
    飾らずに ありのままを・・・

    http://nagoya.cool.ne.jp/anq/

    詩専用の掲示板を用意しています。
    よろしかったら、お寄り下さると
    うれしいです!!

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  • 『そして生まれる』
    たとえ望まれなくても
    ここにいることを許されなくても
    命が何度も繰り返す
    そして生まれる
    絶望すら希望化してしまう君に
    一度は伝えたい
    生まれてくれてありがとう
    育ってくれてありがとう

    初めましてです、詩は好きで地方新聞の読者投稿欄に何度も載せてもらったり
    していました。
    また書きに来てもいいですか。
    HNはこれちかうじょうといいます。

  • <私は遅咲き大輪の花>


    恩ある女の先生に叱られた
    そして自信の過去を話し
    泣いて優しく諭してくれた
    私も泣いて歩いて行ったら
    六天の魔王の祠の主から
    笑顔の精霊を頂いた
    早咲きのサツキも心優しい地球の悪魔達も
    ニッコリつられて微笑んだ
    そしたら皆の笑顔の大輪の花が
    春風にそよそよ吹かれていたよ

  • あの家

    老いの家
    お勝手に鍋茶碗が
    カチャカチャ鳴る
    晴れの窓
    汁の湯気が立ちのぼり
    醤油の辛みもの悲し

  • <失恋・ミレニアム(2000)>

    茶色い車が去って行く
    黒い車が去ってゆく
    白い車が走り来る
    白いワゴンが走りくり
    そしてその中に

    ピカピカのピンピカ車が
    その運転手が急ブレーキ掛けて
    突然停まり
    「戻れ 戻れ 戻れ」と
    私の初恋した人のことについて
    私の一番大切な人のことについて
    わめき散らした

    しばらくその車は停まり
    しばらく私も立ち止まった

    再びその車はぶっ飛ばして
    来た時の如く走り去っていった

    私の心は不安で一杯になって
    漂い寄ってきたのは
    三ヶ月くらいもの間 
    泣き続けた時の懐かしい夢と
    哀し過ぎる失恋の想い出だけだった

  • <さみしい背中>

    メレストフェレスファーザーが
    おいしい甘い飴を
    なめさせてくれた

    私の実母を押しのけて言った
    「名僧になってほしいですわ」
    私のさみし過ぎる幼い赤ちゃんの頃

    そして今また
    メレストフェレスファーザーが
    泣いたあなたの独りぼっちの子に
    食事を振る舞ってくれた

    私は泣いて喜んだ
    「決して夢じゃないわ」
    そう心の中から呟いて



  • 付き合いきれん おれは引かしてもらうぜ
    うしろ目に男は言って林へ立ち去っていく
    祭りのあとの枯葉散る林のなかへ
    戦線離脱するべらんめえの背中を
    しかし誰も責めることはできない
    そういう態度をやつは選択したのだ
    見交わす誰もが腹にいちもつある
    放棄の風に吹かれちまったあいつ
    老いさきの旅籠にうまい酒はあるのか
    別れの峠にみなは寒々と立ち尽くした



  • 心に風が吹く
    淋しい風と 人は言う
    わがままな風と 友は云う
    せつない風と あの人は云う
    どれも 当たっていそうで 当たらない

    この胸に 開いた穴から 通り抜けてゆく風は
    どこか 冷たい風で 私を 凍えさせてゆく

    哀しい風と 人は去り
    あきらめ風と 友は笑う
    想いの風だねと あの人は 抱きしめる
    どれも 本当の答えと わかっている

    包み込んでほしいときが
    優しい言葉よりも 黙って 背 撫ぜてくれるときが
    たまらなく欲しくなる

    そんな時に この風は 通り抜けてゆく
    私の中を

  • 今年も 寄ってくださって ありがとうございます。

    レスもあまりしませんが
    拝見させて頂いております。
    感謝いたします。

    新たな年も また拝見できますことを願っております。

    ありがとう

  • 月を重ね
    時を過ごし
    我 此処に居る

    日を繰り
    時を追い
    我 此処に居る

    朝に安堵し
    夜に願い
    我 此処に居と

    また一つ 年を重ね行く
    我 小さきものなり

    ただただ ありがたく想う


  • 砂浜に降りると荒れた海が白い爪を立てていた
    つま先に転ぶ石ころが忘れかけていた宿題を突き付けてくる

    海風が唸りながら強い平手打ちで頬をどやしてきた
    早く家に帰って年賀状を書こう

    水平線のはるか向こうに大島が浮かんでいる
    遠い友人を思い出すエピソードが漂い始めた

    コメントに過去を書くか未来を描くか
    現在には書くほどの事もない退屈な平穏は何色だろう


  • 62

    田村氏は活きた鶏をようさばかず、コンセントの修理の仕方を知らず、十年たっても中国語を聞きまちがえ、アンは夫の能無しに呆れている。しかし庭に白い花をとせがむ利かん気を憎からず思っている。生涯アマチュアとして稼ぎのない、親をも子をも顧みぬ水臭い男であったが、今日の今日まで生きてこられた。明日も水筒ぶら下げ雑踏にさまよい出、しょんぼり影を曳きずることだろう。


      秋の夜もふけて帰れば目にうるむ
      いづこでみしや路の灯のかげ

  • >>6745

    > 町
    > 57
    >
    >  遅い昼食のあとしばらくして、アンは私を聖林南町の表通りへ散歩に連れ出した。夏に焼けた並木の葉が黄色く縮んで秋風に揺れている。アンは上着の前を掻き合せて私の腕に寄り添い、売れぬ豪勢な宅地の構えと庭を二人で見て歩いた。陽気は日本ならさしずめ美濃の正月だ。通りに人影がなく、窓のうちは薄暗い。
    >  
    >  由夫は小学校から角を曲がって家へ向かう一本道に出ると、1キロほど先の路上に小粒な母たちの影を認めた。例によって御近所と立ち話をしているようだ。長良刑務所の高い壁と軒の暗い家々のあいだの一本道を歩いていく由夫は知らぬ顔に目を泳がせながらも、立ち去らぬ影をとらえていた。次第に姿が大きくなっていき、ブロック塀の上に柿の実がぶら下がる官舎あたりまで来ると、笑顔が見え、話し声さえ聞こえるようだ。手押し信号を渡って母たちの近くを黙って通り過ぎようとすると、母は逃げる由夫をつかまえて夕暮れの買い物に連れて行った。
    >  
    >  アンは鉄柵の門を開けて、引き止める私におかまいなく玄関先まで進入し、ここならあっちにもこっちにも山が見え、見晴らしが一番よくてお買い得、ここの柵は1メートル50あそこは1メートル80、向こうのは2メートルはありそうね、きっと互いに格を張り合ってるんだわ、なぞと言いながら、子犬を連れた奥さんのように、うつけた私を引き回した。ああ、あんなベランダなら夏に屋外でめしを食えるぞ。

  • 「我の為に」


    どのような糸を
    あなたは紡ぎだすのでしょう
    鮮やかな色に染められた
    太くて丈夫な糸を 紡ぐのでしょうか

    どのような糸を
    あなたは紡ぎだすのでしょう
    ほんのりとした色に染められた
    細くて頼りなげな糸を 紡ぐのでしょうか

    あなたが その手で紡ぎだす糸は
    鮮やか色でも 淡い色でもよいのです
    太くたって 細くたってかまわない
    途切れれば あわせ 結びなおして紡ぎます
    沢山の想い詰まった糸で

    どのような糸を
    あなたは紡ぎだすのでしょう
    指先が傷つき 疼きながらも
    眼には見えない糸を 今日も紡ぐのでしょう ね


  • 60

    新工場が軌道に乗ったある休日に、私は暇を持て余し、仮住まいの事務所を出て、池のある公園へ車を飛ばした。絵のような緑地のなかを家族ずれや若者たちがそぞろ歩いていた。
    無性に涸れていた。自分の運勢を問うてみたくなり、望楼の前庭のベンチに腰掛けて目を閉じた。そのままどれだけ耐えられるか試してみるつもりだった。
    何も考えぬよう心がけ、ただ息をするようにした。瞼の光に溶け込んでいくようだ。眠ったとは思われない。あなたがそうするならそうするがいい。
    疲れてはいなかったが、なにか折り合いがついたと感じ、目を開けるとあたりはもう翳っていた。時計を見ると3時間あまり経っている。我ながら感心だ。まばらな人々も帰り支度をしているようだ。駐車場の大樹の陰がわびしかった。
    私は私を拾ってくれた今の会社を辞める決心をそのときした。主婦で賑わうスーパーがあり、マスターとも顔見知りになったカフェがあり、唐揚げをよく買いに行く私を怪しむレジの娘のいるコンビニがあり、焼肉食い放題に週末一人でよく行ったファミリーレストランがあり、中古住宅を買おうと思い新たに銀行口座も開いたこの地を去ることに決めた。
    2005年。日本。


  • 57

     遅い昼食のあとしばらくして、アンは私を聖林南町の表通りへ散歩に連れ出した。夏に焼けた並木の葉が黄色く縮んで秋風に揺れている。アンは上着の前を掻き合せて私の腕に寄り添い、売れぬ豪勢な宅地の構えと庭を二人で見て歩いた。陽気は日本ならさしずめ美濃の正月だ。通りに人影がなく、窓のうちは薄暗い。
     
     由夫は小学校から角を曲がって家へ向かう一本道に出ると、1キロほど先の路上に小粒な母たちの影を認めた。例によって御近所と立ち話をしているようだ。長良刑務所の高い壁と軒の暗い家々のあいだの一本道を歩いていく由夫は知らぬ顔に目を泳がせながらも、立ち去らぬ影をとらえていた。次第に姿が大きくなっていき、ブロック塀の上に柿の実がぶら下がる官舎あたりまで来ると、笑顔が見え、話し声さえ聞こえるようだ。手押し信号を渡って母たちの近くを黙って通り過ぎようとすると、母は逃げる由夫をつかまえて夕暮れの買い物に連れて行った。
     
     アンは鉄柵の門を開けて、引き止める私におかまいなく玄関先まで進入し、ここならあっちにもこっちにも山が見え、見晴らしが一番よくてお買い得、ここの柵は1メートル50あそこは1メートル80、向こうのは2メートルはありそうね、きっと互いに格を張り合ってるんだわ、なぞと言いながら、子犬を連れた奥さんのように、うつけた私を引き回した。ああ、あんなベランダなら夏に屋外でめしを食えるぞ。


  • 56
    (金広東海岸通り 7)

     最後のレッスンの日、水鉢の美しい玄関で私は靴紐を結び終えて、かねてからの計画どおりシャオファンに問うた。
    「お別れにぼくに接吻してくれないか」
     彼女はさっと表情を変え、私の人生を無価値にした。詩の女神は私の過去のあやまちを許しはしなかった。
    「なんで?なんであなたに接吻しなければならないの」
     私はうつむき、そして見送りを辞した。

     その日、ぼくは朝から高熱を出して最後のレッスンには出かけられず、彼女に詫びてあった。床に臥せって夢うつつに呻吟した。・・・夜の衣を返してぞ着る。差し向かいでレッスンしていたとき、ぼくはきみのボタンをしっかりしめた胸の目立たぬふくらみに視線を止めてしまったことがあった。きみは目ざとくそれを捉え、つねならぬ影がよぎった。
     
     あなたのはからいで彼女の真の顔はとうとう見られなかった。海が近くにありながら、二人で浜を歩く機会はなかった。大連の風は冷たすぎたし、縁のない二人はどんな顔をして歩けばよかったろう。でも、今もときどき遠くから御機嫌伺いを続けている。シャオファンの返事は短く、日本語はなかなか上達しない。

     田村氏は秋から冬にかけて、錦繍で地下鉄に乗り、一二九街から唐人街まで歩いて529番バスに乗り換え、金広東海岸通りで降りた。帰りは、バスの本数が少ないからと、呉シャオファンが地下鉄の会議センター駅まで車で送ってくれた。彼女は地下鉄にはまだ乗ったことがない、市電は観光客用でのろすぎる、と言っていた。
     529番バスは彼女がたまに車で買い物に行くという二七広場を経由した。あまり料理をしないという彼女を、保存のきく日本のパスタと調味料を買いに連れて歩く姿を田村氏は窓の外によく見た。しかし折々に野菜を買い足す市場が彼女の家の近くになく、これでは夕暮れの気晴らしができまいと気を揉んだ。


  • 49
    (金広東海岸通り 1)

     秋のひと日、私は銀杏の並ぶ坂のバス停で降りて高層マンションを見上げ、友人が仲介した生徒は東から来るのか西から来るのかと歩き出しかねていると、彼女は東の進入路の角からあらわれた。そして私をそれと認めると小股に駆け出し、また足を緩めた。そのなよやかな身のこなしは、定かならぬ記憶の扉を叩いたが、開けてみる間もなく私は歩みだしていた。
     ふたりが相まみえると、ちょうど掃除をしていたもので、と彼女は笑顔をかしげ、ほつれた髪を手でなでつけながら私をいざなった。
     センセイハ オトシヨリオワカイデスワ。
     ニホンジンハ ソウミエルラシイデスヨ。
     そしてためらいもなく私を玄関の内へ招じて戸を閉ざした。父娘ほどに年は離れていたが、彼女は男性への未知のおののきはもう卒業していた。


  • 54
    (金広東海岸通り 6)

     字引きを買いに行こうと田村氏が提案すると,シャオファンは二七広場の路地裏の書店楼へ彼を連れて行った。それはかつて田村氏が中国へ来て初めて入った書店だった。入口の鉄階段の下に草が生えて散らかっているところがなかなかいいと感じたことを思い出した。
     窓のない楼の通路は薄暗く、電球に照らされたどの店子も木棚が弓なりに反り、書台には売れ筋と何年も変わらぬ子供用ドリルが並べてある。隅で主人がめしを食っている。四五軒歩いて、田村氏は目当ての携帯用で中身の濃い字引きを探し当てると,これがいいとシャオファンに勧めた。女将が裏を見て40元だと言うところを、シャオファンは小銭入れを開けて見せ、「36ゲンシカナイワ、コレデメヲツブリナサイヨ」と言った。女将はシャオファンと誼みがあるのか、それとも容姿に気おされてか、無力に売り渡した。
     道々、田村氏は浮かぬ顔をしていたが、気を取り直したようにシャオファンに言った。「ジビキノナカノレイブンヲ ナンドモトナエナサイ。40元で日本語をマスターできれば安いものです」


  • 53
    (金広東海岸通り 5)

    ソレハ クチベニナノカ。
    運転席についた彼女のほうへ顔を向けて私は訊いた。地下駐車場の採光ではクリームなのかルージュなのか見分けがつかなかった。中国は乾燥しすぎているから女性はよくクリームをつけるが。私が玄関で靴紐を結んでいるあいだにつけたのだろう。
    ソウヨ。ヒルマハ メダタナイホウガイイノ。ヨルハ、モットアカイノヲツケルワ。イツカ ミセテアゲル。
    彼女は私に向かって口をすぼめ、そしてバックミラーに映して覗き込んだ。唇が熟れた果実のようにひだを結んだ。
    マンションから地下鉄の駅までは10分の道のりだ。彼女はキャデラックをスタートさせた。
    明るい銀杏並木の長江路に旧日本の路面電車が走った。
    私はもう彼女を見つめる理由が見つからなかった。

  • 【光】

    足元を照らしていた想い
    長い時の流れにセピア色。

    とどまる事を許されずに
    涙に濡れて洗われていく。

    溢れる想いとは裏腹に
    心に残るものは寂しさ。

    光を求めて手を差し出す。
    迷わない様に、悔やまない様に

    出会うはずの全ての人に
    ありがとう。

    君が光であります様に
    君の光になれます様に

    今日も明日も。

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