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  • 現代数学には間違いが存在する。しかも、根本的な間違いである。
    ほとんど算数と言ってもいい。小学生でも以下の文章を読めば、
    間違いを完全に理解できるであろう。


    SF小説 超時空カートライアングル

    西暦2999年4月11日、遂にタイムマシンが発明され発売された。
    このマシンは未来にしか行けない中途半端なマシンであった。従って
    このマシンで未来に行った人間は、誰一人現代に帰ってくることはな
    かった。

    しかし、実に30年以上も前に未来にも過去にも行ける、完璧なタイム
    マシン、トライアングル号が完成していたことを知るものはほとんどい
    なかった。このクルマは前に進めば未来に行き、後ろに進めば過去に戻る。
    +1メートル前に進めば、+187年未来に行ける。
    -1メートルバックすれば、-187年過去に行ける。

    悲劇の伏線はそこにあった。

    発売されたマシンは盗作であった。発明者は用心のため設計図を3分割し、
    別々の場所に保管していた。盗まれたのは未来に行ける設計図だった。
    実は過去に行ける設計図と未来に行ける設計図と、その二つを統合し、
    完璧なマシンに仕上げる総合設計図の三つがあったのだ。

    そんなことは、盗人は露知らずで、有頂天になった盗人は早速
    未来にしか行けない設計図を元にタイムマシンを製作し、秘密サイトの
    ネットで売り出した。しかし、このクルマは未来にしか行けない
    ためほとんど売れなかった。

    だが、こんなクルマでも大いに役立つと考えた人物がいた。それが
    凶悪テロリスト黒田鉄也だった。黒田鉄也は完璧なタイムマシン、
    トライアングル号の発明者に大いなる恨みを持っていた。あの男の
    妻子を誘拐し、未来に連れて行く。そしてきゃつをおびき出し、
    時限爆弾で爆死させてやる。黒田鉄也は日頃からそんなことを考えていた。

    黒田鉄也はトライアングル号の車体の下にこっそり潜り込み、バックギヤ
    に時限爆弾を仕掛けた。その時限爆弾を-500メートル走れば爆発する
    ようにセットした。しかしそのクルマは完璧なタイムマシンであることを
    全く知らなかった。

    黒田鉄也は自分が買った欠陥タイムマシンカーもトライアングル号も、
    全く一緒のものだろうと単純に考えていた。欠陥タイムマシンカーの説明書
    には、前に走ろうが、バックしようが、未来に行けると書いてあった。
    トライアングル号も、全くこのクルマと一緒だろと考えていたのだ。

    妻子を誘拐して、未来に行った黒田鉄也はトライアングル号の発明者に
    電話した。時空は違っても、何故か電話は通じた。「今から-500メート
    ル走れ、10分以内に来ないとお前の最愛の妻と子を惨殺する」

    そう言うと強引に電話を切り、電源も切ってしまった。リダイアルしても
    通じなかった。


    ・・・・・・・・・・・・・・・・


    「緊急事態が発生した、トライアングル号(トライアングル号に搭載され
    ている人工知能に問いかける)、マイナス500メートル走れば、
    マイナス何年に行くのだ、早く計算してくれ!」

    この時代においても、数学の欠陥は改善されていなかったため、
    人工知能コンピューターは余計なことを言わなければならなかった。

    「(-500メートル)×(-187年)=(+93500年)ですから、
    +93500年の未来の世界に行くことになります。ただし、この計算方法は、
    マイナス×マイナスはプラスだとした、人類の計算方法を応用した
    ものですから、現実には+93500年の未来には行きません。
    実際には、-93500年の過去の世界に行きます」

    凶悪テロリストがもし、完璧なタイムマシン、トライアングル号の存在を
    知っていたなら、過去の世界に行くことが正解だ、しかしそれを知らなかっ
    たら、未来の世界に行くことが正解だ、一体どっちに行けばいいんだ、
    こんなことになったのは、-×-はプラスだとした、人類の大いなるミス
    が根本原因だ、しかし、そんなことを言っていられない、早く目的の世界
    に行かないと妻子は惨殺されてしまう。凶悪テロリストがトライアングル号
    の存在を知っているとして-500メートル走ろう。ええい、ままよ、

    結果、妻子は惨殺されトライアングル号の発明者は爆死してしまった。
    哀れな数学だ、

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