ここから本文です

数学的宇宙仮説

  • 21
  • 0
  • 2017/01/21 22:26
  • rss
  • 1

    *****

    数学的宇宙仮説


    数学的宇宙仮説 (mathematical universe hypothesis, MUH) とは、マックス・テグマークによって提唱された、物理学および宇宙論における思弁的な万物の理論 (TOE)である[1]。究極集合 (Ultimate Ensemble) とも呼ばれる。

    記述 [編集]

    テグマークの唯一の仮定は、数学的に存在する全ての構造は物理的にもまた存在するというものである。すなわち、「自己認識する下部構造(人間のような知的生命体)を含むだけ複雑なこれらの[宇宙]においては、[彼ら]は自身を物理的に'現実の'世界に存在するものとして主観的に知覚する」ことを意味する[2][3]。その仮説は、異なる初期条件、物理定数、または全く異なる方程式に対応する世界もまた現実であるとみなされるべきであることを示唆する。

    テグマークは、その仮説は自由パラメータを持たず、観測論的にも排除されていないと主張する。そして、オッカムの剃刀の基準からすると他の万物理論よりもこの仮説は好ましいと論じる。彼は、意識的な経験は物理的な"'現実の'"世界に存在する数学的な"自己認識する下部構造"の形態を取るであろうと示唆する。

    その仮説は人間原理およびテグマークによる多元宇宙理論のカテゴリー化(レベル?〜?)に関連している[4]。

    インペリアル・カレッジ・ロンドンのAndreas Albrechtは、この仮説を物理学が直面する中心的問題の一つに対する"挑発的な" (provocative) 解決策と呼んでいる。彼は、それを信じていると大胆に言い切ったりはしていないものの、われわれが見ているすべてのものが全て存在しているという理論を構築するのは事実上極めて難しいと言及している[5]。

    批判と応答 [編集]

    集合の定義 [編集]

    Jürgen Schmidhuberは、テグマークは「すべての数学的構造には先験的に等しい統計的な重みを与えられている」ことを示唆するが、全ての(無限に多くの)数学的構造に等しく非ゼロの確率を割り当てることはできないと議論する[6]。Schmidhuberは、構成的数学、すなわちコンピュータプログラムによって記述可能な宇宙の表現のみを認める、より制限された集合を提出した。これは、その出力ビットが有限時間内に収束するが収束時間自身はクルト・ゲーデルの限界のため停止するプログラムでは予測できないであろう非停止プログラムによって記述可能な宇宙の表現を明示的に含んでいる[7]。

    テグマークは、全宇宙に渡る弦風景についての観測は未だ構築されていないため、これは"致命的欠陥" (show-stopper) とみなされるべきではないと回答する[2] (sec. V.E)。

  • <<
  • 21 19
  • >>
並べ替え:
古い順
新しい順