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    特殊相対性理論は、必ずしも超光速物質タキオンの存在を理論的に否定してはいない。

    特殊相対性理論によれば、通常の物質(ターディオン)はどんなに加速しても光速に達することはない。それに対し、特殊相対性理論に反しないように仮定された超光速粒子であるタキオンは、以下のようなターディオンとは正反対の性質を持つ。
    ターディオンはどんなに加速しても光速を越えることはないが、タキオンはどんなに減速しても常に超光速であり光速以下になることはない。また、ターディオンがエネルギーを与えれば与えるほど加速していくのに対して、タキオンはエネルギーを失えば失うほど加速していく。
    タキオンのエネルギーと運動量は測定可能な物理量なので実数であることが期待されるが、上の性質を持つならば、その静止質量および固有時は虚数となる。

    ターディオンとタキオンが干渉するような現象については、特殊相対性理論の原理である「いかなる慣性系でも物理現象が同じになる」という前提が崩れてしまうため、特殊相対性理論ではタキオンの性質を記述することはできない。もしタキオンが光速より速い信号を送るために使われてきた従来の局所化可能な粒子であるなら、これは特殊相対論の因果律の破れを導く。

    ところが、場の量子論の枠組みでは、タキオンは現実の超光速粒子としてよりもむしろ系の不安定性を意味するものとして理解され、タキオン凝縮を用いて扱われる。そして、そのような不安定性はタキオン場によって記述される。

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    我々は、この超光速物質タキオンの存在を否定すべきか?それとも肯定すべきなのか?

    この問題は、以下のように考えることによって解決されるだろう。

    *すなわち、「超光速物質タキオン」は、実は物質として存在するのではなく「虚数という数式」として存在するのである。

    このように考える場合、「超光速物質タキオン」の検出は、物質としては絶対に不可能であり、物質世界と数式世界の垣根を壊してしまうので、因果律も崩壊してしまうだろう。

    「因果律」とは、物質世界に限定される概念なのであるから。

    そして、「場」とは、数式世界に属するものと考えられることになる。

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