ここから本文です

5年半前から、妄想性人格障害の10代のH君の相談を受けています。

今は成人式も向かえ、以前のような囚われたかのような妄想は無くなってはいます。

最初、相談を受けた時「人は自分の悪口を言っている。僕を皆が誹謗している。僕は皆より大人で(賢いと思い込んでいるようでした)友達と違和感が有るから、馴染めない」と言って、私学の学校もやめてしまったのです。

お母さんは懸命な方で、医者にも相談していました。

医者も「個性と思って、長い目で見ていきましょう」と伝えていたそうです。

夜中でも、時間に関係なく私に話を聞いてもらいたいからと、お母さんが電話で泣きながら「息子がご迷惑なのに
、そう言い張って聞きません」と申し訳なさそうに伝えてきました。

そんな事が度々ありました。

ある時「お母さんが一家心中まで考えた」と髪の毛もボサボサで泣きついてこられたんです。
夜、昼なく、お母さんが仕事もあるのに、自分の言い分を喚き散らして、眠らせてくれないということでした。

何度も話を聞く中で、随分と落ち着いて、二年ほど前からは社会性も出てきて、人とも依然程の違和感もなく
混じりあえるようになってきていました。

その経験から、妄想性人格障害者は異常なエネルギーを持って、人に取り付くような妄想をするのは
分かっています。
自分はまともとおもっているから、人の指摘を受け入れられません。
粘着性の執着心から、自分ではコントロールできないのでしょう。

H君もこの前まで「幸さんに聞いてもらったから、今こんなに落ち着けたと思う」と言ってくれていました。
「今は、あの時のおかしかった自分が分かる」と。

しかし、今年環境が変わることが有って、又あの時のH君にひき戻ったようです。
外に出て、人と上手くいくことに壁があると言ってきました。

寛解したように見えたのですが、脳の障害の複雑さを感じています。幸