ソレイジア・ファーマ(株)【4597】の掲示板 2018/03/19〜2018/03/20

中国首相、薬品など関税下げ表明　対米摩擦を意識
対外資、「技術移転強制せず」
中国全人代 中国・台湾
2018/3/20 18:58 [有料会員限定]
【北京=原田逸策】中国の李克強（リー・クォーチャン）首相は20日、全国人民代表大会（全人代、国会に相当）の閉幕後に記者会見し「人気がある消費品や薬品は大幅に関税を下げる」と表明した。外資製造業が中国で投資する際には「技術移転の強要を禁止する」とも語った。いずれも米国との貿易摩擦がこれ以上、激化しないように意識した発言とみられる。


20日、中国全人代が閉幕し、北京の人民大会堂で記者会見する李克強首相（中央）=共同
薬品の中でも患者の需要が多い、抗がん剤は関税をゼロに引き下げる。中国は2017年12月にも日用品などの関税を下げており、李氏は全人代の政府活動報告で、自動車の輸入関税を下げる方針も表明していた。技術移転の強要については、米トランプ政権が通商法301条に基づく調査を進めており、巨額の制裁関税を検討中とされる。

李氏は米中間の貿易摩擦について「貿易戦争になれば双方が傷つき、勝者はいない」と指摘。「双方が理性を保ち、感情的にならず、貿易戦争を避けるよう希望する」と述べ、トランプ政権に冷静な対応を求めた。

李氏は中国が米国債で運用する外貨準備についても、あえて言及した。「市場規律に従って、投資先の多様化を進めてきた。中国は責任ある長期投資家だ」と語った。中国は米国債の世界最大の保有国。李氏の発言は、米国をけん制する狙いがあるとみられる。

中国は財政赤字の国内総生産（GDP）に対する比率を17年の3%から18年は2.6%に下げた。李氏は「今後もさらに下げたい。国際的な不確実性のせいで国内で新たなリスク要因が生まれたときの十分な備えになる」と述べた。

中国経済は足元で外需への依存を深めている。仮に米中間で貿易戦争が起こり、経済成長が急落した場合には、追加で財政出動する方針を示唆した形だ。