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サンバイオ(株)【4592】の掲示板 2018/04/19〜2018/04/24

教えて頂きたいのですが、
(2018.03.14 )高橋厚妃 日経バイオテクオンラインの記事の中に、

「SB623は、健常者から採取・単離し、接着培養で増殖した間葉系幹細胞(MSC)に、プラスミドベクターを用いてNotch遺伝子の細胞内ドメインを一過性に発現させた他家MSCの細胞医薬だ」とあります。

素人的に考えれば、SB623は、他家のMSCによる再生医療の細胞医薬には違いないが、
同時にプラスミドベクターを利用した遺伝子治療薬には該当はしないのでしょうか。
該当しないのであれば、何故なのかを教えて頂ければ幸いです。

  • >>638

    それでは、現在の矛盾に満ちた当局の考え方に立って、一つの回答を作ってみます。

    SB623治療は遺伝子治療には該当しません。

    遺伝子治療には2つのカテゴリーがあります。

    一つは、患者さんの病気が何かの遺伝子の異常により引き起こされている場合です。この時、体外から(正常な)遺伝子を組み込んだベクターを患者さんの体内に導入し、病気に関わる患者さんの遺伝子の発現を抑制したり、あるいはその逆に欠損した情報の発現を補ったりして治療を行う方法です。SB623が現在対象としている患者さんは、脳塞栓や脳血栓症(脳梗塞)あるいは外傷患者です。これらの患者さんは遺伝子に異常があるわけではありません。標的遺伝子に働きかけることを企図した治療ではないので、遺伝子治療にはなりません。また、ex vivoで遺伝子の治療を行っているわけでもありません。

    もう一つは、遺伝子そのものを治療薬として用いる場合です。例を挙げればアンジェスのHGF遺伝子治療薬です。これは遺伝子をプラスミドに組み込み患者さんの体内に導入し、患者さんが必要とするたんぱく質等(growth factor等)を生体内に発現させて、病気の治療を行う方法です。SB623は特定の遺伝子を生体内に導入し、それがコードする蛋白等を発現させることを目的とした治療ではないので、遺伝子治療にはなりません。

    (ここで頭を切り替えてね)

    別の角度から説明しますと。上述したHGFですが、現在日本では2つの異なったHGF治療薬が存在します。一つはアンジェスのHGF遺伝子治療薬です。これは生体内でHGF蛋白が産生されます。

    もうひとつはクリングルファーマが行っているもので、これは遺伝子工学(組み換え)を駆使して、遺伝子操作を行った細胞からHGF蛋白を大量に生産させて、生体外より生体内へHGF蛋白を投与するものです。

    似て非なるものですが、後者は遺伝子治療ではありません。SB623は遺伝子工学の技術を用いて作成した細胞を移植するわけですから、後者に近いかも?

    なお、前者も後者も再生療法になると思います。

    ⇔ じゃあ、iPSは?スキッピング効果を狙った核酸医薬品は?
    答えられないから、逃げようね~。厚労省さん整理してね~。