ここから本文です
Yahoo!ファイナンス
投稿一覧に戻る

ブライトパス・バイオ(株)【4594】の掲示板 2018/03/08〜2018/03/09

健全なるホルダーの皆様へ

ITK-1(前立腺がん)の治験で、どのような場合に「有意差ありとなるのか?」というご質問について、以下の通りまとめてみました。

おそらくは、「前立腺がんの5年死亡率は92.4%、10年は100%と、がんの中でも極めて高い生存率なので、有意差なんて出せるのか?」と多くの皆さんがご心配されているのではないかと推察いたします。

今回の治験の届出書を確認しますと、試験の概要には「HLA-24陽性の去勢抵抗性ドセタキセル治療抵抗性前立腺がん患者に対して、BSC治療下で、プラセボを比較対象群として、ITK-1群の有効性と安全性を評価する」とあります。
分かりやすく言い換えますと、「ホルモン療法でも抗癌剤を使っても、がんがさらに悪化しているよう深刻なな患者さんに対して、特に積極的な治療をしないで偽薬を投与したグループとITK-1を投与したグループでの生存期間(全生存期間・中央値)を比較する」ということです。

ですから、第四ステージで、しかも手の打ちようがない患者さんに対しての治験だと言えます(手の打ちようがないので、最後の手段として治験に参加していただける、という側面もあると思います)。
従って、残念ながらこれらの患者さんの死亡までの期間はそう長くはないわけです。

昨年の株主総会の資料では、中央値が、ITK-1(Ⅰ相継続投与試験)が23.8か月、ITK-1(久留米大臨床研究)が22.0か月でした。ちなみに、対抗薬のドセタキセルは19.2か月、ミトキサントロンは16.3か月です(同じく株主総会資料より)。

両グループの中央値に差異が認められて、さらにこの結果が、統計学的解析により
p<0.05をクリアーして「有意差あり」となれば、治験は成功です。

本来ですと、発症初期の患者さんや再発防止のための患者さんにも効果があると思いますが、新薬を世に出すためには限られたぎりぎりの条件の中で、それでも切れ味の良い結果を出すことが求められます。
ブライトパスバイオを応援したくなる所以です。

※有意差、全生存期間中央値などは私の既投稿をご参照ください。

以上、私見です。