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JIG-SAW(株)【3914】の掲示板 2016/08/02〜2016/08/09

ジグソーのAI(人工知能/z14β)はいかなるものか。

AIの代表的なものとして、ワトソン(IBM)、alphaGO(Google)があるが、
これらは大量のデータを読み込ませて学習させた上、そこから導かれる解を提示する単純な機械学習 ”ではない”。

ワトソンは、読み込まれた大量のデータから解となる候補を見つけ、一番確からしいものをランク付け最適解を提示。
これを繰り返すことで推察、経験が蓄積され、それを加味することで候補・ランク付けの質が高まっていく。

alphaGOは、棋譜をただ読みこませるだけでは融通、応用が効かないため、曖昧・抽象なものとして学習させ、
自らも棋譜を学ぶことで、碁というゲーム特性に沿うことで勝ちを得た。

いずれも単なるパターン認識だけではなく、その分野に応じた特徴を備えている。

では、ジグソーの領域であるAIはどうだろう。
説明では以下のとおりとある。
---
IoTデータコントロールサービスにおいて実装された「オリジナルのデータ判断・制御をドライブするAI」を指し、
膨大なビッグデータをベースにしている。Z14βは推論エンジン及び知識ベースとルールベースによって構成され、
膨大なビッグデータであっても推論エンジンのピュアアクションに影響せず、常にフレキシブルな制御を指向する
ように設計している。
https://iotnews.jp/archives/3217
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前述した2つの例はいずれも自ら考えるとはいいつつ、その判断元となる”大量のデータ”を読みこませる必要がある。
AIが勝手に収集し読込、学習するわけではなく、どのデータが適切なものか選別する必要があるため、人間が介在しなければならない。

ジグソーのAIも当然同様だが、IoTデータが対象となり、あくまで監視・運用領域である。
具体的にはIoTの末端となるエッジ部の状態が問題ないか、きちんとデータ収集できるか等と思われる。

これらのデータは古い機器は当然対応していないだろうし、送信できたとしても監視運用で必要なデータが含まれていないこともある。
仮にここでは通信標準データをもとに収集、判断しているものと解釈をした場合、次の疑問が残る。

1.このAIは「膨大なビッグデータをベース」から成り立っているという。
  これは一体何を指しているのか。この会社の唯一の実績は数百のサーバ監視運用であり、
  クラウド上で稼働しているサーバ群の死活監視から得られたものを指すのであれば、
  前述したエッジ部のそれとはまた異なるものであり、かつAIが判断するためのデータを
  収集できるだけの会社の取り組みがあるとは思えない。
  (ちなみにワトソンは論文を2,000万件、alphaGOは3,000 万を超える打ち手の学習)
  
2.エッジとなる広くバラ撒かれたものを収集する仕組み、負荷分散等といったことがこの間全く明示がない。

3.ジグソーの担当である監視運用だけであれば、機器からの特定信号のみから判断するだけあり、
  AIを用いるほどではない。通信標準パターンより定義されているのだから簡素なもので判断できる。
  辛うじて予兆、故障防止には力となるのだがそれも大した労力でもない。
  「データ解析、分析」領域ならAIとしてその力が発揮できるだろうが。

4.KUDANとのAR/VR領域でもこのAIが利活用されるとあるが、3.のとおり単なるパターン認識ではなく
  高度な判断基準が求められ、かつ事例に挙げた2社のような”特徴”が必須である。
  単純なものしか判断できないAIがこの領域で可能なのか。