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  • 心(意識)についてのこれまでの議論は、ほとんどが部分的・一面的で、的をはずれた、偏ったものばかり。西洋の長い哲学ないし神学の議論も、知性や信仰の自立性・独立性を確立しようとする意図にとらわれ、想像力の極限まで、空疎な推理を展開してきました。
    けれども、実際には、ひとはただ自分の心だけを直接知れるだけで、それ以外は、すべて自分の心の働きの想像による拡大です。朝、目覚めると同時に現れ、夜、寝る前に消えてゆく心(意識)は、体によって生まれ、体のために働く生命活動の一部として理解するのがいちばん妥当です。その際、体がそうであるように、心も集団的な生命活動の維持と拡大と存続を目指して働きます。宗教も、哲学も、芸術も、道徳も、すべてこの自然な生命活動の一部としてとらえられます。
    (『心について』、大学教育出版、参照。)

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