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  • 立憲主義について,ちょっと役に立つ憲法の本質 
    立憲主義とは「憲法は、国家権力から国民の権利・自由(人権)を守るために権力者が守らねばならない事を定める、という考え方です。権力者の行為をすべて憲法に基づかせよう、という考え方。要するに、「憲法は国民の自由と人権を保障するために国家権力を制限するもの」という考え方です。「立憲主義」とは、国家権力を法的に制限した憲法に基づいて政治を行うこと。「法律は国民を縛るルール」ですが、「憲法は権力を縛るルール」です。憲法の根源的な意義・役割は、「国家権力に歯止めをかけること」なのです。
    この立憲主義が意外と知られていない。YAHOO「あなたへのおすすめニュース」欄に、篠田英朗氏の「立憲民主党が「立憲主義」を勘違いしてどうする」(現代ビジネス2017.10.19.配信)という記事が載ったが、彼は「人権や国際協調主義という憲法の理念を信じて行動していく立場」が立憲主義だとこの記事に書いている。大学で政治や経済を学んだのだろうが立憲主義については学ばなかったのだろう。彼もまた立憲主義の意味を理解できていない。東外大大学院総合国際学研究院国際社会学部教授(1968~、政治学者、政治経済学部卒)のような政治が専門の大学教授クラスでも知らないということだ。かつての安倍首相の側近、磯崎陽輔元首相補佐官は東大法卒だが、立憲主義について「この言葉は学生時代の憲法講義では聴いたことがない。昔からある学説なのか」とツイッターでつぶやいていたという。磯崎氏や篠田英朗氏のような多少有名な政治家や政治学者が知らないのだから普通の人が知らないのも無理はない。
    なぜ立憲主義の意味が知られていないのか?それは日本国憲法制定以来今日まで、小中高の社会科の教育で立憲主義を教えてこなかったからであり(ほとんどの大学の教授を含め教える側が知らなかった!)、大学の法学部でも十分に教えなかったからだろう。東大ではわかりきったことだから教えなかったのかもしれないが。本来は学校教育でも法学部以外の大学の一般教養の法学でも最低限は教えておくべき重要なことなのだ。その肝心な「憲法は国民の自由と人権を保障するために国家権力を制限するもの」という考え方を知らないことが政治に無関心な市民が多い大きな理由の一つだろうと思う。
    立憲主義については、新聞・雑誌・TVなどジャーナリズムに所属する人々の多くも近年まで知らなかったと推測される。おそらく多くの識者あるいは政治学科や経済学科、政治経済学部卒はもちろん法学部卒業者でさえも十分には立憲主義の意味を知らなかったのだと思われる。もしかしたら今でも一部はそうなのかもしれない。多くの知識人を含めほとんどの大卒者が立憲主義の意味を知らなかったのではないかと思われる。普通の大卒者、それも法学部卒でも最近3~4年前になるまで立憲主義という言葉の意味を知らなかったのではないか。国民の多くも、そしておそらく現職の与党を含め多くの国会議員も立憲主義の意味を知らないだろうし、知ろうとはしないのかもしれない。だから首相はじめ閣僚等も憲法無視の言動が多いのだろう。「憲法は国を縛るルール」であり、法律とは本質的に違う、「法律は国民を縛るルール」だという基本をしっかりと教えるべきだろう。
     憲法改正の議論が始まりつつあるが、憲法改正には基本前提条件がある。
    『改憲や国民投票法について議論するためには、議論する人々の間で、憲法の目的や意義において、ぶれていないことが大前提です。立憲主義的な意味での憲法の本質――つまり憲法とは、国家権力を制限して国民の人権を保障するものであるという基本点において一致していなければ、議論が先に進みません。あくまでも憲法は国家権力に対する歯止めであって、国民に愛国心を押しつけたり、責務を課したりするようなものではない、という原則をしっかりと踏まえていることが重要です』と小林節元慶大法学部教授も述べているように、立憲主義の意味と、憲法の根源的な意義・役割は、「国家権力に歯止めをかけること」だということを最低限理解していることが憲法改正を考えるために不可欠な条件なのです。
    以上の話を知って、安倍政権のこれまでを考えてみて下さい。あなたはどう思うか。

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