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無声の彼女

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  • 2015/05/10 19:52
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  • もしかしたら…彼女は我慢しているのかもしれない。
    学校で笑う事を、恐れているのかもしれない。だとしたら…?
    そう、だとしたら、僕が彼女と学校でない場所で会えば、また見られるかもしれない。
    今日彼女が見せてくれた笑顔は、まだギクシャクしたものだ。
    けど、確かに笑った。あの優しい微笑み。きっと彼女も無意識だったんだろう。
    理由はなんだっていい。僕は彼女のこの笑顔が見たかったんだ。
    彼女への好きが止まらない。止められない。全てはどうでもいいくらい、彼女を見ていたい。
    僕は彼女と別れると、帰路で彼女の事を考えていた。
    次はどこに行くか、徹底的にリサーチして、彼女を楽しませたい。
    僕の頭の中は、それでいっぱいになっていた。

  • 幸せな時間は終わりを告げる。いつの間にか時間は過ぎ去っていた。
    彼女が持ってきたノートは既に何ページもびっしり文字で埋まっている。
    僕との会話の証。出来ればそのノートが欲しかったけど、さすがにそれは言い出せなかった。
    また夏休み中に会いたい。僕は最後にそう言った。
    彼女は首を縦に振ってはくれなかったけど、横にも振らなかった。
    最後に文字でありがとう、と伝えてくれた。
    彼女は僕と話していて楽しかったのだろうか?
    いや、それより重要なのは…少し、彼女は笑っていた。
    学校で最近見る表情の消えた彼女じゃない。この顔は知っている。
    1番最初に、僕と話した時の顔だ。
    あの日、彼女から消えたと思っていた、あの顔だ。

  • 道中僕はちょこちょこ彼女に話しかけた。
    もちろん彼女はノートで返すのだけど、さすがに歩きながらは辛そうだ。
    なので比較的僕が1人で喋れる内容にした。彼女への質問は後ですればいい。
    そしてお店に着き、まぁ食事を済ませた。重要なのはこの後だ。
    僕は彼女に少しずつ質問していった。
    好きな食べ物は?焼肉。…思ったよりがっつりしたものでちょっとびっくりした。
    趣味は?ゲーム。ゲームきた!ゲームなら僕も多少出来る!
    好きなゲームは?ポケモン。範囲外…だと…っていうか、ポケモン好きだったんだ…
    ゲームについては他にもあるか聞いてみた。彼女はちょっと悩んでいたけど答えてくれた。
    東方、ゆめにっき、マイクラ…掠るものはあっても、ピタリ賞は中々ないものだ。
    全然趣味が合わない…けど、合わないなら合わせればいい!
    彼女の話に合わせるためにも、彼女の好きなゲームの話をしてもらった。
    他にもアニメも聞いた。最近好きだったアニメは?
    1週間フレンズ。、ハイキュー!!、魔法科高校の劣等生等色々出てくる、アニメ好きなんだ。
    でも、僕が見ているものはほぼない…いや、あまり僕がアニメを見ないのだけど。
    もっともっと知りたいから。Sさんの事を教えてほしい。
    とても幸せな時間だ。ずっと、この空間が続けばいいのに。

  • また期間が空きましたが…続きです。

    ドキドキが止まらない…デートではない。デートではない。でも…彼女の私服が見られるんだ。
    2人きりになる。ずっと、ずっとこの時間を夢見ていた。
    僕は当日までひたすら落ち着く事が出来なかった。
    8月16日。僕が彼女とデート…じゃなくて、食事をする日が訪れた。
    朝から僕は心臓が飛び出そうなほど緊張していた。約束の時間より10分前に到着する予定だ。
    もちろん、彼女を待たせるわけにはいかないから。…と、思っていたのだ。
    15分前。僕はちょっと早すぎたかな?と思いながら待ち合わせの場所に行った。
    …彼女がいた。僕よりも早く。完全に不意をつかれた。僕の方が早いとばかり思っていた。
    とにかく、待たせてしまった。僕はごめん、と言いながら近づいた。
    彼女は首を横に振り、ノートを見せてくれた。
    おはようございます。から始まり、びっしりと書かれていた。
    今日のために、僕に見せるためだけにこんなに考えて書いてきてくれたんだ…
    嬉しかった。別に彼氏でもなんでもない、ただのクラスメイトの僕に対して。
    僕はにやけそうな口を抑え、さっそく予定通りのお店を目指した。

  • いや。諦める必要ないじゃないか。たしかに僕は振られた。でも…
    まだだ、まだ諦めたくない。僕の高校生活残り全てを彼女に捧げたい。
    ここまで2年以上彼女を想ってきたんだ。振られるくらいで、諦められるはずがない!
    食事に誘った。別にデートってわけじゃない。せめて、せめて1回くらいでも…
    僕は食らいついた。迷惑かもとは思った。でも、ここで引いたら男が廃る。
    必死にお願いした。そして…とうとう、その権利を勝ち取った。
    彼女は承諾してくれた。1度きりになるかもしれない。けど、僕は彼女と2人きりで休日に会うのだ。
    それから予定を立てた。いつの何時にどこに行くか。その日には決められずにメールになった。
    そして夏休みが訪れた。まだ予定は決まらない。
    僕がリードしなくちゃ…どういう所が好きなんだろう?必死にリサーチした。
    そして7月が終わり、8月…まだ予定は決まらない。
    僕は焦っていた。どこに行けばいいのだろう…彼女は何が好きなんだろう?
    何も知らなかった。それはそうだ。趣味や好きな食べ物を聞く時間すら今までなかったのだから。
    だったら…今回は当たり障りのない所に行って、そこで色々聞けばいいんじゃないか?
    そう思い、僕は彼女にメールした。日時と場所と時間は決定した。

  • 僕は自分が言った言葉を一瞬理解できなかった。
    そしてはっとなって気付いた。僕はなんて事を言ってしまったんだ…と。
    動揺して彼女と目が合わせられない…どうしよう、どうしよう…
    けれど彼女は冷静に、何かを書き始めた。
    ああ、そうだ…彼女にとって告白されるという行為はそこまで珍しいものじゃない。
    僕以前にも…それこそ先輩たちからも人気があった子だ。
    はっきり断られて、おしまい。そして、僕はまた彼女と話せなくなるんだろう…
    そんな覚悟までした。泣きそうだった。
    そして、彼女はノートを僕に見せてくれた。覚悟を決めた。
    内容は…予想通りだった。いやそれ以上か。
    彼女にとって、告白されるという行為自体が半分トラウマになっているようだった。
    それも当然だろう、先輩に告白された事によって、彼女は声を失ってしまったのだから。
    彼女のトラウマを引き出してまで、僕は何故そんな事を言ってしまったのか…
    僕は彼女にノートを返すと、ごめん…とだけ呟いた。
    彼女は優しい人だ、僕が悲しそうな顔をしていると、すごく慌てている。
    そんな可愛い事しないでよ…諦められないよ…

  • もうすぐ1学期が終わる。徐々に生徒にも進学や就職への道が決まっていく。
    そんな中僕はというと、相変わらずも頭の中がSさんで埋まっていた。
    実は頑張って声をかけてみた。もちろん彼女は全然僕への警戒を解いてくれていないけれど。
    それでも、こうやって話しかけられるだけでも大きな進歩だと思ってる。
    夏休みが近づく。彼女と会えない時間が増える。
    夏が終わった時、彼女は僕の事を覚えているだろうか?
    いや、さすがに覚えているだろうけど、ここで距離をあけたくなかった。
    僕は終業式、彼女をこっそり呼び出した。もちろん夏休みに遊びたかったからだ。
    誰もいない空間…彼女と2人きりだ。緊張する。
    まさかこんな空間が生まれるなんて思わなかった。
    昂る気持ち、目の前のSさん、2人きりの空間。
    僕が口にした言葉は、何よりも自分を驚かせる言葉だった。
    あなたが、好きです。

  • 僕Yと、彼女Sさん。ついでにT。
    僕らの関係はまだまだよくわからなくて、とても友達とまでいけてない。
    それでも…必ず僕は彼女ともっと仲良くなってみせる。
    ここまでが、僕の過ごした日々。
    ここからは…多分、もっと細かく彼女との日々を記していけると思う。
    だって、僕はもう彼女と話せるんだから。
    これから先何が待ってるのかな、分からない。
    ただ…今までとは違う関係で、彼女と同じ時を過ごしていきたい。
    今まで違った僕と彼女の時間は、これからは共有していけるはずなんだから。
    頑張ろう。彼女の近くで、彼女と笑えるように。

    実の話をすると、ここまでは書き溜めていた部分がありました。
    大体去年の9月頃の話です。
    けれどあまりに乱雑な文章だったから、訂正しながら新しく述べていってました。
    ここからはまた、1から考えて記していこうと思います。

  • 彼女のアドレスを手に入れてからというもの、それ以降の進展は中々ない。
    Tからは早く連絡の1つや2つしろと急かされるものの、どうすればいいのか分からない。
    やっぱり僕は遠くから彼女を眺める事しかできない。
    ただそれでも、前よりも1歩近づけたことが何よりも嬉しい。
    これから先、彼女との関係がどうなるのかは分からない。
    けど、このまま遠い存在で終わりたくない。
    恋人とか、そんな大それたものになるつもりはない。
    それでも…せめて、彼女の友達の1人になりたい。
    ここを卒業しても、彼女と連絡を取り合える仲でいたい。
    残り1年切った最後の高校生活。
    僕と彼女の関係…良い方向に進んでいきたいと、心から思ってる。

  • よかったらさ…もう少しSさんと話がしたいんだ。メアドとか…教えてくれない?
    僕にしては本当に勇気を出して言ったと思う。これで教えてさえもらえれば…
    ただ、彼女は考えていた。さすがにまずかった…と僕も焦った。
    彼女がまたノートに何かを記し、僕に見せた。ダメという覚悟はした。
    携帯のアドレスに男子はあんまり登録したくないんです。バレた時が怖いから。
    フリメでいいなら…ですけど。
    携帯はダメ…半分断られたけど、フリメでもいい、僕と彼女に繋がりが欲しかった。
    誰にバレたら怖いのか、そんなのは僕には知る由もなかったけれど。
    その後僕は彼女のアドレスを教えてもらった。
    ちょこちょこ携帯からも見るらしいから、ほぼ携帯を教えてもらったようなものだ。
    そうこうしている内にクラスの他の奴らが帰ってきた。
    僕は彼女にまたねと言い、そいつらと合流した。
    彼女はと言うと、そのまま席を立ち、教室から出ていった。
    まぁ…男子の着替えにいるわけにはいかなかったのだろうから、仕方がない。
    ただそれよりも…僕は思わずにやけていた。
    彼女と話せたこと。アドレスを手に入れたこと。
    僕はあまりに興奮しすぎて、次の授業は全然頭に入らなかった。

  • おはようSさん。僕が必死に絞り出した声だ。
    彼女は僕に話しかけられることを想定していなかったのか、慌ててノートに文字を記した。
    書き終わると、彼女はノートを持ち上げて僕に見せてくれた。
    そこに書かれていたのは、おはようございます。というごく普通の返事だった。
    こんな可愛い文字を書くんだ…彼女を文字を見たのは初めてかもしれない。
    ねえ、僕の事覚えてる?なんてそのまま僕は彼女に問いかけた。
    彼女は少し悩んで、再びノートを机に置き、ペンをとった。
    覚えていない。そう書くんだろうと思ってた。認識されていなくても、無理はない。
    クラスが一緒だったとはいえ、碌に話もしてこなかったのだから。
    けど、彼女からの返事は違った。Yくん、ですよね?1年の時から同じクラスですよね。
    なんで敬語なのかは分からないけど、僕を見てくれていたんだ…名前は彼女に名乗ったことはない。
    けど、僕を知っていてくれた。
    もう嬉しくて涙が出そうだった。僕はこの時間を無駄にしたくなかった。

  • 今日はちょっと、想いを込めて。

    とうとうこの時は訪れた。この瞬間を僕は待っていた。
    最初に出会ったあの日から、この瞬間を。
    本当に不意の出来事だった。体育の時間が終わり、僕は一足早く教室に戻った。
    他の奴らはパンを買いに行ったりトイレに行ったり…とにかく僕1人だった。
    1人教室に戻ると、誰もいないはずのそこには…彼女がいた。
    男子は教室で着替えるけれど、女子は更衣室がある。
    でも彼女はそもそも体育の授業を受けていなかった。
    いつもの教室が、僕と彼女の2人きりの空間に変わった。
    この瞬間を逃せば、もう一生チャンスは巡ってこないかもしれない。
    彼女は僕と一瞬目が合うとすぐに逸らし、何かごそごそしていた。
    ここで…ここで逃げたら、男じゃない!

  • >>33

    いつもありがとうございます。
    新生活はまぁ…まだ微妙なところがありますけど、なんとかやってますよ。

  • 今日は終わっておきます。
    また後日。何かありましたら、コメントお願いしますね。

  • 3年になってしまった。とうとうこの時期がやってきてしまったのだ。
    進学、就職、という言葉がよりリアルに僕たちにのしかかる時期。
    が、それよりも…僕と彼女が同じクラスかどうかが何よりも最大級に大事な事だ。
    …同じだった。ついでにTも、担任も。
    もはや先生の僕に対する配慮なんじゃないかというくらいに最高のクラス分けだ。
    僕はTにその話をしながらやっぱり大好きな可愛い彼女を眺めていた。
    Tはというと、いつも通りだるそうに早く話しかけろよと言ってくる。
    それが出来たら苦労はしないんだよ…あの可愛い彼女にどう話しかけろって言うのさ。
    それでもまぁ、同じクラスでこうしていられるだけでも、やっぱり嬉しい。
    けど…今年が終われば僕と彼女は離れ離れになってしまう。
    今年中が、タイムリミットだ。

  • 期間が開いてしまいました…新生活が忙しくて、あまり時間を割けませんでした。
    とりあえず、今出来る範囲で書いていきます。

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