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投稿コメント一覧 (437コメント)

  • 書店で見つけた新刊。
    ケン・リュウの短編集2冊『紙の動物園』『もののあはれ』
    を購入。SFファンの間なら多分よく知られている作家なんで
    しょうが、中国生まれで、現在はアメリカ在住。
    表題作『紙の動物園』と『月へ』の2作のみ読みました。
    かなり変わった作風の人で、『紙の動物園』は中国ルーツである
    自分と、アメリカ人としての自己との合間で引き裂かれた若き日の
    作者の表情が窺える作品。
    ハヤカワ文庫ですが、帯には又吉直樹の推薦文。
    又吉の書くものは正直言ってそう面白いと思えないのですが、
    この人は読むものの趣味だけはけっこう良くて、共感できる本が
    多いです。
    しばらくはこの2冊で楽しむことにしましょう。

  • 久しぶりの京都シネマです。
    以前から観たかったのに、なかなかその機会に
    恵まれなかった、チャン・イーモウの『初恋のきた道』。
    文革期に、町から村の学校の教師としてやってきた
    青年と、村の少女との恋を描いた物語ですが、カメラの
    美しさ、赤い服の似合う少女チャオディーの美しさ、けなげさ
    が胸にしみる作品でした。
    青年のためにチャオディーが作る食事のシーンが美味しそうで、
    特に青年が好物だと言った「きのこ餃子」のカットがいいですね。
    碗に入れた餃子を抱えて、青年の乗る馬車を必死で追うチャオディー
    が、途中で転倒して餃子を全てダメにしてしまうシーンは、
    なんとも切ない思いにさせられます。
    チャン・イーモウと言えばわたしは『紅いコーリャン』を真っ先に
    思い出しますが、中国の辺鄙な村の生活を描くとなんとも上手い
    監督です。

  • 吉村昭の『漂流』は読み出すとどんどん引き込まれて
    いくので、むしろ楽しみのためになるべく抑えつつ
    読むようにしています。
    読みさし読みさししながらでも、すぐに引きずり込まれて
    しまうのは、この作家の毎度ながら感服させられる点ですが、
    それにしても、さして文章が上手いと言うほどでもなく、
    淡々と事実を書き連ねていくだけの物語が、なぜにここまで
    面白いのか。
    『漂流』は江戸時代天明年間に四国の某港を出発した船が、
    嵐のために舵を失い、黒潮に乗ってはるか南に運ばれて
    とある無人島に上陸することになった船乗りの物語。
    作者はとくにこの江戸時代の漂流記を記した実録に
    興味を惹かれてあれこれ読み漁った時に、漂流した島から
    ついに生還したこの長平という男の資料を見つけて、それを
    もとにノン・フィクション小説を書き上げたのでした。
    いわば、日本のロビンソン・クルーソーのような人物。

  • 仕事が詰んでくると、読書も映画も何も出来なくなります。
    気候がこんななので、体調もいまいち。
    京都シネマでは今、チャン・イーモウの『初恋のきた道』、
    エドワード・ヤンの『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』、
    シーロ・ゲーラの『彷徨える河』などを上映していて、
    どれもこれも観たい作品です。
    クーリンチェはほぼ4時間にわたる上映で、今の体調では
    果たして最後まで持つかどうかも心配になるのですが。

    そう言えば、昔々高校時代には定期試験の時期になると
    やたらと本が読みたくなったものです。
    今の状況が多分その頃の気分と通じるのでしょうね。
    さっさと仕事を片付けて、颯爽とシネマに出かけたいもの。

  • 気がつけば、今年も宇治は県祭の時期になっていました。
    もう夜の10時に近いので、夜店も片付けに入っています。
    でも、まだ窓の下でいつまでもガヤガヤ騒ぐ声がしたりして、
    何とかそれが静まるのが、夜中近く、本来の「県祭」の始まる
    頃ですね。
    もともとのお祭りの形が、かなり前から「分裂開催」という
    おかしなことになって、江戸時代に始まるという「闇夜の奇祭」も、
    およそつまらなくなってしまいました。
    深夜に始まるお祭りも、もう出かける気にもなりません。

    それでも夜店というのはなかなか心が浮き立つもので、
    窓の下から、鶏の唐揚げとか、イカ焼きとかの香ばしい匂いが
    上がってくると、ついついサンダル履きで出かけたくなります。
    昔は夜店も次の朝まで、夜っぴて続いたらしいし、相当いかがわしい
    こともあったようですが、今ではすっかり健康的(笑)なお祭りに
    姿を変えました。
    でも、「いかがわしい」のが本来的なお祭りの姿かも知れません。

  • 早くも水無月。
    今日はようやく暑さも一段落して、からっとした
    初夏らしい天候です。
    ここんところめっきり暑さに弱くなり、30度くらいに
    なると疲労感半端ないです。
    読書どころでは無い感じ。
    今日くらいな気候がずっと続いてくれるといいんだが。

    先日書店の文庫書架を眺めておりました。
    わたしは吉村昭の作品はかなり読んでるつもりでいたの
    ですが、実際背表紙見てると未読のものの方がずっと
    多いのですね。
    『漂流』も読んでなかったので、購入して読み始めました。

  • 『メッセージ』の巨大UFOが、「ばかうけ」という
    米菓に似ているとネットで評判だそう。
    それに悪ノリしてヴィルヌーヴ監督までが……。
    こういう話になると、日本人はなぜだか大ノリしますね。

    http://www.oricon.co.jp/news/2091096/full/

  • 最近気がついたことですが、ハヤカワ文庫や創元推理文庫など
    軒並み1000円を超えているんですね。
    ブラッドベリの短編集も、全て1000円超えだし、
    『メッセージ』の原作本『あなたの人生の物語』も、これまた
    1000円以上。
    これでは気軽に買うというわけにはいかないなあと。

    高校時代、ブラッドベリの本はハヤカワ書房のいわゆる「金背」
    「銀背」などと呼ばれる新書版で購入したものです。
    もう廃版だと思っていたら、最近また何冊かが復刊しているの
    だそうですね。懐かしいです。

  • SF作家テッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』
    が原作となっているという映画『メッセージ』を観てきま
    した。
    ある日、世界の12カ所(その中の一つは北海道・笑)に
    着陸した巨大なレンズ型のUFO。
    その一つの地球外知的生命体とコンタクトを取る役目を
    担わされたのが、言語学者の女性ルイーズです。
    黒い煙のような線で描かれる彼らの円形の言語を、彼女が
    少しずつ解読していく過程が面白かったですね。
    『未知との遭遇』を彷彿とさせるところもありますが、
    ああいう派手なUFOと違って、全体にトーンが暗いところ
    がむしろ良かったです。
    これ以上書くとネタバレになりそうなので、このへんにして
    おきますが、色々な意味で大いに良い作品でした。
    ヒロインを演ずるエイミー・アダムスも良かったですが、
    同じチームで協力し合うイアンを演じたジェレミー・
    レナーが渋くて、非常によろしかったな。

  • 鞘付きのえんどう豆と、萩産の夏蜜柑をたくさん
    いただきました。
    えんどう豆は鞘を剥くと、ボールに一杯のきれいな
    グリーンピース。大きな土鍋で豆ご飯を炊いて、
    今夜の分以外は小分けにして冷凍しました。
    青豆のご飯をぽくぽく食べていると、初夏の食卓と
    いう気分がしみじみします。
    豆はまだまだ残っているので、明日は翡翠煮とか
    バター煮とかもしてみましょうか。

    最近、動画サイトでマイブームなのは、ある男性の
    ソロキャンプの映像です。
    ちょっとした山の中で、テントを張って食事を
    作って帰ってくるだけの映像ですが、気取らない
    気ままな姿勢と、食べることがとにかく好きな方の
    ようで、その美味しそうな様子に惹かれて、ついつい
    次々と動画を見てしまいます。
    わたしはとにかくアウトドア的な趣味は全くダメな
    方で、虫に刺されたり雨に降られたりすることを
    想像するだけでもノン・メルシィなのですが、
    こんな楽しみ方もあるんだなと、少しばかり羨ましい
    気がしたり。

  • マラマッドやカポーティなどの短編集を読んで
    いるうちに、アメリカの作家の短編小説にいささか
    興味が出てきたので、引き続き、『20世紀アメリカ
    短篇選』(上下二巻)を読むことにしました。
    昔に買って、ポツポツと拾い読みしただけだったので、
    今回は通して読んでみようと。
    オー・ヘンリー、ウォートン、ドライサー、ジャック・
    ロンドン、フィッツジェラルド、フォークナー、
    ヘミングウェイ、スタインベックなどなど、第二次
    大戦前あたりに執筆した作家達の作品が上巻には集め
    られています。
    西欧の作品とは違って、「洗練」とか「退廃」とかいう
    ムードはありませんが、まだ若い世界の荒々しい息吹の
    ようなものが満ちていて、それが魅力ですね。

  • 連休中はお天気続きで、どこに行っても人だらけ。
    3日は恒例、高槻のJazz Streetに行ってきました。
    1999年に始まって以来、全て無料で演奏を聴かせて
    くれるという方向は、いまだに変わりません。
    Tシャツの売り上げでなんとか最近はようやっと、
    わずかながら黒字になってきたのだと聞いています。
    ともあれ、毎年楽しませてもらっています。

    今日は、京都の岡崎で春の古本市の最終日でしたので、
    ちょっと足を向けてみました。
    最近は古本市の品揃えが、どうも古めかしくて食指が
    動きません。
    今日も、最終日ということもあったのでしょうが、ひと
    とおり会場を見回っても、読みたいと思えるものに
    出会えませんでした。
    澁澤龍彦の『三島由紀夫おぼえがき』(立風書房)が
    500円で出ていましたので、とりあえずそれだけ購入。

  • たまたま新刊書店に寄ったら、桐野夏生の『夜の谷を行く』
    (文藝春秋社)が出ていました。
    文庫にならなくては買わない、という戒めを忘れ、ついふらふら
    購入しそうになったけど、危うく思いとどまりました。
    あさま山荘事件をベースにした小説ですね。
    最近の桐野は、自分が学生だった頃の時代を小説化することが
    多いようで、あの時代を生きてきた足跡を彼女なりに残そうと
    しているのかもしれません。

    ふとカポーティが読みたくなって、『夜の樹』(新潮文庫)を
    読み始めました。
    カポーティは十代から作品を書き始め、〝天才〟とも〝アンファン・
    テリブル〟(恐るべき子ども)とも呼ばれた作家です。
    その彼が初期に書いて、複数の賞を受賞した『ミリアム』という
    短編があります。
    60がらみの老女と、不気味に美しい少女との出会いを書いた作品。
    ふと、萩尾望都が漫画化したらどうだろうと思わせられる佳作です。
    帰宅してみたら。家にある『20世紀アメリカ短編選』(岩波文庫)の
    下巻にも、訳者違いでこの『ミリアム』が入っていました。

  • なんだか今年は仕事が減ったせいか、ずっと連休状態
    でしたので、GWと言ってもあまり有り難みがありません。
    でも季候も良いし、そぞろ歩きには格好な時期ですね。

    数年前に訪れたことがある大山崎山荘で、漱石生誕150年
    記念の「漱石と京都」と銘打った展示をしています。
    なんでも漱石をかたどったアンドロイドもやってくるとか。
    漱石と山荘主人の加賀正太郎との間の書簡なども見られる
    そうなんで、連休の間に一度行ってみたいなと考えてます。

    今年は時間がある分、読書がいくらでも出来そうなんですが、
    果たしてどういうことになるやら。

  • 台湾映画と言えば、侯孝賢はかなり好きな監督ですが、
    今日はもう一人の、早くも亡くなって10年近くになる
    でしょうか、エドワード・ヤン監督の『ヤンヤン 夏の
    想い出』を観てきました。
    邦訳タイトルがほっこりし過ぎているので、侯孝賢の
    『冬冬の夏休み』みたいな傾向の作品を勝手にイメージ
    していたら、ずいぶん印象が違いました。
    台北のマンションに住む裕福な一家と、その周囲の人々の
    一夏の体験を描いた映画です。
    その一族の8歳のヤンヤン少年というのがなかなか面白い。
    彼の視点にばかり立っているわけでもないけれど、
    ヤンヤンの存在が作品の中でかなり大きな位置を占めている
    のも確かです。
    「人間は真実の半分しか見えない」ことにこだわり、カメラで
    周囲の人々の後ろ姿ばかり撮るヤンヤンは、確かにヤン監督の
    幼少の頃の姿なのでしょうね。
    もう20年近く前の作品ですが、もっと以前の『牯嶺街(クーリンチェ)
    少年殺人事件』のデジタル・リマスター版も、もうじき京都シネマで
    上映されるようですので、こちらも気になります。

  • いきなり初夏のような気候になりました。
    早くも、今年の高槻ジャズストリートは何日に行きましょうか、
    という話も出てきています。
    着るものに一番困る季節でもありますね。

    例の、平等院前に出来たスタバは、夕暮れ時の散歩と
    読書にうってつけなんで、ついつい文庫本を片手に
    お茶飲みに出かけてしまいます。
    ああ、わしもついにスタバ世界戦略に………って、あちこちで
    同じ事言ってるわ。

    今読んでいるのは、マキシーン・ホン・キングストンの
    『チャイナ・メン』(新潮文庫)です。
    長い長い物語の、今はほんの出だしのところ。
    前にも挙げた、村上柴田翻訳堂シリーズの1冊。

  • ゾラの短編集読了。
    『シャーブル氏の貝』『ジャック・ダムール』『一夜の愛のために』
    など、物語を読むことの快楽を久々に味わいました。
    特に、塩田で有名なブルターニュ地方のゲランドを背景にした
    『シャーブル氏の貝』は、美しい海の描写とその中で官能に
    目覚めていくシャーブル夫人の魅力と、それとはうらはらに、
    ひたすら貝ばかり食べ続ける間の抜けたシャーブル氏の姿の
    可笑しさにすっかり夢中で読まされてしまいました。
    こうした19世紀的な物語の魅力に、もうわたしたちは出会えない
    のだろうかと思うと、いささか寂しさを感じます。

    さて、桜は盛りを過ぎたようですが、空気は少し冷え冷えとして
    います。花冷えの侯というところでしょうか。
    驚いたことに札幌では積雪があったのですね。

  • >>No. 15209

    先日購入したゾラの『水車小屋攻撃』(岩波文庫)と
    いう短編集を読んでいます。
    昔、しばらくゾラにハマったことがあって、
    『居酒屋』『ナナ』『獣人』などルーゴン・マッカール
    叢書の邦訳が出ているものを何冊か読みました。
    今回またゾラに目を付けたのは、新しく出た訳で、
    訳者が朝比奈弘治のものだったからです。
    朝比奈弘治といえば、レイモン・クノーの『文体練習』
    に始まって、わたしにとってはヴェルヌの『地底旅行』の
    訳者として印象的な人。
    そして、ゾラといえば19世紀のフランス文学の面白さを
    代表する作家でもあります。
    今日は電車の中で、表題作の『水車小屋攻撃』という
    なんとも悲しい短編を読み終えたところ。
    ICOCAを落としたのも、朝比奈訳のゾラをうっかり耽読
    してしまったせいでしょうか(涙)。

  • 昨夜から今日にかけて、春の嵐が盛んに吹きまくって
    それはもう、ほとんど台風のような勢いでした。
    雨風の中、傘を差して歩いていたら、突風にあおられて
    傘はおちょこになるし、せっかく咲いた桜は相当花びらを
    散らしてしまいましたね。
    今日はそれに加え、JRの宇治駅に着いてみたら、なんと
    ICOCAのカードがどこにも無い!
    ポケットやらバッグやらさんざん探したけれど、どうやら
    落としてしまったらしい。購入したばかりの1ヶ月定期も
    入っているので、もうガックリと肩を落として駅員さんに
    申告しました。あちこち駅や電車に連絡とってもらいました
    が、どこにも届いていません。
    やむなく再発行してもらうことに。
    はぁ~天候ばかりならず、なんとも厄日でありました。

  • >>No. 15205

    マラマッドの『魔法の樽』は全13編の短編集ですが、
    訳者阿部公彦氏の解説によると、これまでにここに収録
    されている作品の既訳が幾つもあるのだそうで、
    その中には柴田元幸訳のものも含まれています。
    読みながらふと気がついたのは、『ある夏の読書』という
    作品について、確かに以前どこかで読んだ気がしていたのですが、
    どうやら中学校?か高校?の国語の教科書に入っていたらしい
    のですね。
    高校が嫌になってやめてしまった十六歳の少年が主人公の
    お話ですが、彼の不安定な心情の描写になかなか惹かれる
    ものがあって、自分の中では忘れがたい作品になっていました。
    マラマッド自身がユダヤ人なので、登場人物はユダヤ人、
    作品の背景になっているのもすべてユダヤ人社会。
    主人公を待ち受ける宿命は、悲惨なのにどこか妙にユーモラス
    だったり、ほろ苦い思いを誘われたりします。

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