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投稿コメント一覧 (83771コメント)

  • >>No. 66221

     業界団体である米SIAによると、2017年の宇宙ビジネスの市場規模は約3480億ドル(約38兆円)。衛星を使った通信や観測サービスが中心だが、民間企業が打ち出す宇宙旅行への期待も高まっている。ゴールドマン・サックスなどの予測によると、40年代に宇宙関連市場は100兆円以上になるという。

     スペースXの巨大ロケットのBFRはもともとマスク氏が「火星移住」の構想のために開発を進めているロケットだ。開発費用は「ざっと50億ドル(約5600億円)」(マスク氏)だが、その先に資源開発などのビジネスを視野に入れている。

     各社が有人宇宙飛行に力を入れるのは宇宙に関連するデータを巡る争奪戦が激しくなっていることや、有人宇宙飛行をうたうと資金が集まりやすいという事情もある。

     ただ衛星を運ぶ無人ロケットなどに比べて、有人飛行船は開発のハードルが格段に高まる。さらにスペースXが狙う宇宙旅行はブルーオリジンなどが狙う高度100キロメートルを短時間飛行するのとは異なり、月のまわりを飛行する。安全性に加え、搭乗者の訓練など費用と時間を要するからだ。

     ロケット打ち上げ時には地球の重力の何倍もの加速度(G)がかかる。不測の事態に対応するため宇宙服をあらかじめ着るなどの備えも必要になる。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の大西卓哉宇宙飛行士は「宇宙空間はもともと危険が伴う。一般の方が気軽に旅行できるようになるには、安心安全を担保するのが重要」と指摘する。

     リスクが高い宇宙開発はかつて政府機関の独壇場だった。そこに起業家が参入することでリスクマネーを呼び込み、競争原理によって衛星打ち上げ費用などが大幅に下がった経緯がある。さらなる価格破壊が宇宙旅行などの新たな需要を呼び起こせば、宇宙産業の裾野が広がる可能性がある。しかし、資金面や安全性などクリアすべき課題は山積みだ。

  • 宇宙旅行、実現なお遠く スペースX有人飛行に壁

     米宇宙開発ベンチャーのスペースXは17日、同社のロケットを使う民間初の月周回旅行を2023年に実施すると発表した。著名経営者らが有人宇宙飛行を競い、宇宙旅行が身近になるとの期待も膨らむ。ただ、5000億円超とされるコスト面や民間人乗客の安全性確保など課題が多く、実現のためのハードルは高い。

     「私は月に行くことにした」。カリフォルニア州ホーソーンにあるスペースXの本社。創業者のイーロン・マスク氏に招かれて姿を現したのは通販サイト「ゾゾタウン」を運営するスタートトゥデイの前沢友作社長。最初の顧客として契約したことを満面の笑みで報告した。

     全長118メートルの超巨大ロケット「BFR」の全席を押さえ、6~8人のアーティストとともに月の周りを飛行する数日間の旅に出る。

     スペースXは2002年に米電気自動車メーカー、テスラ創業者のマスク氏が設立。ロケット打ち上げはすでに60回近い成功実績がある。企業価値は18年4月時点で約250億ドル(約2兆8000億円)に達したと推定されている。資金繰り不安を抱えるテスラとの合併観測が絶えず浮上するほど、連続起業家であるマスク氏の信用を補完する存在にもなっている。

     宇宙旅行ビジネスには他の企業も続々と名乗りをあげる。米アマゾン・ドット・コム最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏が創業したロケット開発会社の米ブルーオリジンは19年にも宇宙旅行のチケットを売り出す見込みだ。「ニューシェパード」と呼ぶ宇宙船で地球の100キロメートル上空を数分間飛ぶ。ロイター通信は関係者の話として、費用が1人あたり20万~30万ドルになりそうだと伝えている。

     英ヴァージン・グループ傘下のヴァージン・ギャラクティックは飛行機のような翼を備えた宇宙船「スペースシップ2」を使った宇宙旅行を計画する。25万ドルでチケットを前売りしながら開発試験を重ねている。九州工業大学発のスペースウォーカー(東京・港)は「日本版スペースシャトル」として、27年ごろ有人での打ち上げを目指している。PDエアロスペース(名古屋市)は、23年に有人宇宙飛行を目指している。

  • >>No. 8867

    外為10時 円、112円台前半でやや上昇 中値決済はドル余剰の観測

     20日午前の東京外国為替市場で円相場は小幅に上昇している。10時時点は1ドル=112円28銭近辺と前日の17時時点に比べ4銭の円高・ドル安だった。日経平均株価が一時下げに転じ、持ち高整理の円買いを誘った。

     10時前の中値決済に向けては「ドルが余剰気味だった」との観測が多い。国内輸出企業からの円買い・ドル売り注文が入った。

     円は対ユーロで上昇幅をやや縮めた。10時時点では1ユーロ=131円15~17銭と同27銭の円高・ユーロ安だった。

     ユーロは対ドルで下げ渋った。10時時点では1ユーロ=1.1680~81ドルと同0.0020ドルのユーロ安・ドル高だった。

    〔日経QUICKニュース(NQN)〕

  • >>No. 31899

    仮想通貨の不正送金急増 18年1~6月に158件 2018/9/20 10:15

     仮想通貨の不正送金被害が急増している。全国の警察が2018年1~6月に把握した事案は158件と前年同期(51件)の3倍に上ったことが20日、警察庁のまとめで分かった。IDやパスワードの使い回しなど、セキュリティー対策が不十分な個人のアカウントが不正アクセスを受けて被害に遭う事例が目立つ。

     1月に仮想通貨交換会社から約580億円分のNEM(ネム)が流出した事件を含め、1~6月の被害額は約605億円。同事件を除いても、件数・被害額ともに警察庁が統計を始めた17年の1年間(149件、約6億6千万円)をすでに上回った。

     仮想通貨別の被害件数では、ビットコインが94件(被害額約8億6千万円)で最も多かった。リップルが42件(同約15億2千万円)、イーサリアムが14件(同約6100万円)で続いた。1つのアカウントから複数の種類の仮想通貨が不正送金されたケースもあった。

     警察庁によると、被害の大半は個人のアカウントで、IDやパスワードをインターネットメールと同一にするなど、セキュリティーの甘さが要因となっている。同庁はこうした使い回し行為のほか、偽サイトに誘導してパスワード情報などを盗み取るフィッシングメールへの注意を呼びかけている。

     警察当局は個々の事案について不正アクセス禁止法違反容疑などで捜査している。20日には大阪市の交換会社「テックビューロ」から約67億円分の仮想通貨が流出したことが判明、「情報を収集中」(警察庁)という。

     一方、金融機関のインターネットバンキングを狙った不正送金は18年1~6月、前年同期並みの211件。被害額は同35%減の約3億7200万円だった。金融機関による監視強化などで被害の減少傾向が続いている。

  • >>No. 31899

    金融庁、テックビューロに立ち入り検査へ
    仮想通貨流出 さらなる行政処分も視野に

     金融庁は20日、不正アクセスで約67億円の仮想通貨が流出した仮想通貨交換会社テックビューロ(大阪市)に対して同日中にも立ち入り検査する方針を固めた。これまで2度の業務改善命令を出してセキュリティー対策の強化を求めてきたにもかかわらず多額の流出を招いた事態を重大視。さらなる行政処分も視野に、流出の経緯などを詳しく調べる。

     金融庁は今年3月と6月にテックビューロに業務改善命令を発動。システムリスクの管理態勢やマネーロンダリング(資金洗浄)対策の強化などを求めていた。同社がつくった改善計画の実施状況を検証する作業を進めようとしていた矢先に今回の流出が起きた。金融庁は同社が流出の事実を把握し、公表するまでの経緯を含めて対応の妥当性も調べる。

     同社は昨年、仮想通貨技術を使った資金調達(ICO=イニシャル・コイン・オファリング)で100億円超の資金を集めている。ただ今回の流出に伴って、金融情報サービスを手掛けるフィスコの子会社など2社に資金・技術面での支援を要請した。ICOで調達した資金の使途なども詳しく調べる。

  • >>No. 8867

    外為8時30分 円、112円30銭台でほぼ横ばい 対ユーロは反発

     20日早朝の東京外国為替市場で円相場はほぼ横ばい圏で始まった。8時30分時点では1ドル=112円31~32銭と、前日17時時点に比べ1銭の円高・ドル安だった。19日の人民元高を背景に、ドルが新興国通貨に対して軒並み下落。対円のドル売りにつながった。半面、前日の米長期金利の上昇を受け、日米金利差の拡大を意識した円売りが出た。

     円はユーロに対して反発して始まった。8時30分時点では1ユーロ=131円10~13銭と、同32銭の円高・ユーロ安だった。

     ユーロの対ドル相場は反落して始まった。8時30分時点では1ユーロ=1.1672~73ドルと、同0.0028ドルのユーロ安・ドル高だった。持ち高整理のユーロ売りが対円、対ドルともに出ている。

    〔日経QUICKニュース(NQN)〕

  • >>No. 31899

    テックビューロ、仮想通貨67億円分流出
    2社に支援要請、経営陣は辞任へ

     仮想通貨交換会社のテックビューロ(大阪市)は20日、不正アクセスによって仮想通貨「ビットコイン」などが流出したと発表した。被害額は約67億円とみられ、このうち約45億円は顧客の資産という。同社は金融情報サービスを手掛けるフィスコの子会社など2社に資金・技術面での支援を要請した。顧客資産は「被害が及ばないよう準備を行う予定」としている。

     テックビューロは改正資金決済法上の登録業者。同社は今年3月と6月の2度にわたり、金融庁から業務改善命令を受けている。

     今回の発表によると、9月14日午後5時ごろから7時前後までの間に同社の交換サービス「Zaif」に外部からの不正アクセスがあり、インターネットにつながれた状態にあるホットウォレットと呼ぶ保管場所から仮想通貨が流出した。流出したのはビットコインや「ビットコインキャッシュ」「モナコイン」の3種類。

     テックビューロでは17日にサーバーの異常を検知しこれらの仮想通貨の入出金を停止した。18日には流出被害を確認したため、金融庁や捜査当局へ届け出たという。Zaifの公式ツイッターでは18日に「お客様の資産の安全を確認しました」とも説明していた。

     テックビューロは20日、フィスコの子会社を通じ、流出した顧客資産分に相当する約50億円分の金融支援やテックビューロ株式の過半数の取得、半数を上回る取締役や監査役1人の派遣を検討することで合意した。システム開発のカイカとも、セキュリティー向上のための技術提供で合意した。

     仮想通貨の入出金の再開時期は現時点では未定。顧客資産の確保やフィスコグループによる経営権の獲得の後に、テックビューロの現在の経営陣は退任するとしている。

     仮想通貨交換会社を巡っては今年1月、大手のコインチェック(東京・渋谷)で約580億円分の不正流出が発生した。このときもネットにつながるホットウォレットで仮想通貨を管理していたことが問題になった。

  • >>No. 66214

    「多摩川河川敷の荒れ地で稲作ができるようになりました。それがなかったら、あるいは味噌屋をやっていたかもしれませんね」。仕込み水は1960年代まで、手掘りの井戸からくんでいた。今は深さ150メートルの井戸で多摩川の伏流水をくみ上げている。水系をさかのぼると秩父山系に行き着くそうで、水質はミネラルを含む中硬水に分類される。

     当初から、地元の消費に応える地酒だった。約1000石(一升瓶10万本、180キロリットル)を造る石川酒造の出荷先の多くは今も地元が占める。石川家は檜原村に山林も持っている。そこで育ったスギのチップを使って企画した商品もある。のどごしにスギの香りが漂う「多満自慢 東京の森」だ。

     1998年からは地ビールを生産している。「生産量は180キロリットル。ちょうど日本酒と同じくらいですね」。実は明治の半ばに一度、ビール造りに挑戦したことがある。100年以上を経て、再参入したわけだ。クラフトビールブームを追い風に売り上げは伸びているという。「多摩の恵」は酒蔵の売店を中心に販売、2015年発売の「TOKYO BLUES」は都心などで流通させ、「地元比率は半分以下になりました」。

     売店「酒世羅」には石川酒造が造る各商品が並ぶ。毎月、第4週目の週末には感謝デーイベントを催している。9月22~24日はたる酒の量り売りと、吟醸プリンや酒かすメロンパンなどオリジナルスイーツを販売する。10月にはハロウィーンや新酒発売にちなんだ内容を計画している。

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     石川酒造はJR・西武線の拝島駅から歩いて15分ほど。経路はわかりやすい。近傍にはゴルフ場があり、レストランは週末、ゴルフ帰りの客でにぎわう。春秋の観光シーズンは予約が必要だろう。史料館が入る「雑蔵」の1階ではそば店を運営していたが、昨年いっぱいで閉店し改修中だ。

  • >>No. 66214

    「生え抜きどころか、種からうちで育ったようなものです」と石川さんは笑う。かつては越後杜氏の製造チームを受け入れていたが、徐々に社員との混成チームとなり、約15年前からは製造現場はほぼ社員が占めるようになった。杜氏集団の時代とは異なり、製造計画や商品企画について社長と現場の意思疎通の機会が増えたという。

     ところで、「山廃仕込み」という仕込み方法がある。山廃仕込みは、酵母が働きやすくするために雑菌を除く作用のある乳酸菌を、人工的に添加しないやり方で、味わいは酸味が際立ち濃厚で芳醇(ほうじゅん)になる。自然界の乳酸菌を取り込み、時間をかけて酵母を繁殖させるので、造り手は長い間、緊張を強いられる。

    「うちは『山廃』が得意なんです。古くから手がけていますから。取引先などの評価も高いし、自分でもできがいいと思っています」と石川さんは胸を張る。今年、前迫さんが杜氏として初めて仕込んだ山廃が発売される。「山廃は二冬寝かしますから。十分熟成をきかせて売り出します」。ただ、「来年出すものの方ができがいいかな」と石川さん。前迫さんも杜氏就任2季目の山廃が自信作なのだそうだ。

     石川さんが思い描く理想の酒は「料理を食べながら楽しめる酒」だという。「酒は引き立て役でいいんです」とも。原料処理や殺菌、山廃仕込みへのこだわりからは、自然体で酒造りに取り組む姿勢が伝わってくる。日本酒の味わいのトレンドはこの30年間をみても、淡麗からうま味重視へとシフトしている。しかし石川酒造の酒造りは目先の流行に惑いはしない。

     石川彌八郎という名は代々受け継がれてきた名跡で、今年54歳になった現当主は18代目だ。1863年に酒造業を始めたのが13代目当主だから、石川家としては酒造業を営む以前の歴史が長い。約1万3千平方メートルの敷地内に、土蔵に囲まれるようにして当主の居宅がある。その入り口に建つ長屋門は240年以上前に建築された。

     江戸期には名主総代として地域社会を束ねる役割を担っていたようだ。多摩川の氾濫対策の責任者を務めた記録もあるという。石川家がある多摩川左岸の旧熊川村は江戸中期まで畑作中心だったが、多摩川の治水工事が進んだ結果、江戸末期に稲作が広がった。酒造創業の背景には、そんな事情もあった。

  • >>No. 66214

    「純米無濾過」は原料米に新潟県産コシヒカリを使っている。「コメのうま味と甘みを際立たせる」(石川酒造営業部)ことを狙って仕込んだ。精米歩合は70%(コメの表面から30%を削る)で、酒は山吹色を帯びる。「新酒では酸と甘みを感じさせ荒々しさをみせる」一方で、熟成させて楽しめる性格の酒だという。酵母は香りがよく発酵力が強いとされる「きょうかい701」を使っている。奇をてらっているわけではない。

     精米歩合が50%の「たまの慶」は冷やとぬる燗で異なる表情を見せる。「冷やせばりんとした大吟醸らしさを味わえる」のに対して、ぬる燗では風味が丸みを帯び、コメのうま味が広がる。自身も燗酒が好きだという石川さんは「大吟醸でも香りを抑え気味のものは、温めてもおいしく飲めます」と説く。

    「たまの慶」を造る過程に、石川酒造の酒造りの特徴が垣間見える。やや細かい話になるが、高級酒造りの最終過程で石川酒造は「瓶(びん)燗火入れ」と呼ばれる殺菌法を採用している。通常は酒を65度に加熱して殺菌、その後急冷して瓶詰めする。瓶燗火入れは低温で瓶詰めしてから瓶ごと加熱して低温殺菌する。

     かつては手作業で瓶を湯煎していたが、今はパストライザーと呼ばれる、瓶にお湯のシャワーを浴びせる機械を導入、殺菌工程を自動化している。「瓶詰め前に加熱すると、加熱後、瓶詰めするまでに吟醸香が揮発してしまいます。瓶詰め、打栓してから加熱すれば香りを逃さなくてすみます。この差は意外と大きいんですよ」と石川さん。

     原料処理にも神経を使っているそうだ。「自家精米していますが、精米から浸漬(コメを蒸す前に水に浸すこと)にかけて、注意して作業しています。例えば急いで精米するとコメが乾燥しすぎて、浸漬の際に吸水率が上がってしまうなど、時間と手間を惜しまないのが肝要です。温度にも影響を受けますので、気を抜けない日が続きます」

     こうした作業を「4、5人でやっています」という。杜氏(製造責任者)も蔵人も社員。少数精鋭で15種ほどの原酒を造る。杜氏の前迫晃一さんは34歳。今冬(平成30酒造年度)が杜氏として3季目となる。前迫さんは東京農業大学で醸造学を学んだが、入学前から、石川酒造でアルバイトとして働いていた。杜氏就任時にすでに10年以上にわたって酒造りを経験していた。

  • 東京・石川酒造 土蔵が並ぶ「酒飲みのテーマパーク」

     東京都福生市。多摩川にほど近い住宅街に白壁の土蔵が立ち並ぶ一角がある。石川酒造の社長、石川彌八郎さんが「酒飲みのテーマパーク」と称する、創業155年の酒蔵だ。樹齢が700年を超える大きなケヤキが酒造りやビール造りに精を出す人々、レストランを訪れる客らを見守り続けている。

    「多満自慢」の看板をくぐると、「酒飲みのテーマパーク」が目の前に広がる。正面には酒造りの拠点である本蔵がそびえ、そばには売店「酒世羅」の玄関がある。かつて玉川上水から水を引いた熊川分水のせせらぎを挟んで、樹齢400年の「夫婦欅(けやき)」の根元にコメの神、大黒天と、水の神、弁財天をまつった祠(ほこら)が建つ。

     テーマパークを構成するそれぞれが酒造りの心と歴史を表現している。石川酒造の歴史を示す資料が展示されている「雑蔵史料館」、イタリアン・レストラン「福生のビール小屋」、1960年代まで仕込み水に使われていたという手掘りの井戸と、アトラクションは続く。年間延べ10万人が食事や買い物をし、1万人が見学に訪れる。

    「見学者の2割くらいが訪日外国人ですね」と石川さんは話す。特に何度も訪日している人が、より日本らしさを感じさせるスポットを求めてやってくるらしい。確かに、敷地内は周囲の景色からは隔絶され、時代を遡った雰囲気を味わえる不思議な空間になっている。本蔵など、土蔵のいくつかは国登録有形文化財として、酒造りや接客に日々活躍している。

     7月下旬、全国燗(かん)酒コンテスト2018の審査結果が発表された。251社が838点を出品、4部門で評価を競った。石川酒造は「お値打ち燗酒 ぬる燗部門」で「多満自慢 純米無濾過」が、「プレミアム燗酒部門」で「純米大吟醸 たまの慶」が、それぞれ金賞を受賞した。ちなみに「お値打ち」は720ミリリットル瓶で1100円以下、「ぬる燗」はセ氏45度が基準だ。

  • >>No. 66212

     背景にあるのが、「はじめにシステムありき」を否定する現場哲学だ。発光ダイオード(LED)照明が妖しく野菜を照らす植物工場のように「土臭い田畑」のイメージを覆すシステムが登場すると、それが危機に瀕(ひん)する農業の救世主だと勘違いされがちだが、ノウハウはあくまで人に宿る。そのことを理解しなければ、いくら便利そうなシステムを提供しても「無用の長物」になる。

     もう一つ大事なのは、利便性を追求するあまり、機能が過剰になるのを避けることだ。九州大学と先進農家による研究ベンチャー、農匠ナビ(東京・千代田)が開発した自動給水機は、水路から水田に水を入れるのは自動制御だが、水田の水位の上下限は農家が自分で判断して設定する。開発のコンセプトは「農家が田んぼを見に行かなくなることを前提にはしない」という点にある。

     そう書くと、効率化の限界を自ら設けているように感じるかもしれないが、農業の現状を考えれば完全な自動化は当面不可能。研究所の小さい水田ならいざ知らず、大規模農場はすでに東京ドームの数十倍のスケールに達している。風雨にさらされている広大な農場をセンサーで完全に制御するのは到底無理で、人の経験の積み重ね抜きに農業の未来を展望することはできない。

     トヨタの豊作計画も農匠ナビの給水機も農水省の今回のリストには入っていないが、農業のイノベーションの方向を考えるうえで共通の示唆に富む。それは人と技術の両輪がかみ合って初めて、農業のレベルアップが可能になるということだ。非効率な農業の温存につながる補助金のバラマキではなく、未来の技術を農政が後押しするのは大いに結構。それを実のあるものにするためにも、現場目線の研究開発が重要になる。

  • AI農業支える「カイゼン」の現場哲学

     農林水産省が、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」やAI(人工知能)を農業に活用する「スマート農業」の振興に力を入れている。農業は高齢農家の大量リタイアによる人手不足と生産性向上の停滞がネックになっており、先端技術を導入するのは当然の課題。ただ問題は、現場が使いこなせる技術になっているかどうかにある。

     技術振興の機運はかつてないほど高まっている。農水省は国立の農業・食品産業技術総合研究機構と共同で、スマート農業の推進に関する説明会を全国各地で開催中。大規模な水田や畑にAIなどを使った技術を導入する2019年度の実証実験について説明している。先端技術を使い、作物の生産から出荷までをどう効率化できるかを検証する。

     農政に呼応し、スマート農業を商機にしようとする動きも広がっている。すでに利用可能になった技術や開発中の技術について農水省が7月中旬を締め切りに募集したところ、民間企業や研究機関から198の提案があった。応募があった新技術は、栽培記録や財務、人事データのクラウド管理から、ドローンで撮った画像情報をAIで分析するシステム、農業機械の自動操縦など多種多様。大手からベンチャーまで数多くの企業が名前を連ねた。

     農水省がホームページで公表したこういうリストを見ていると、「昔ながらの農業」を克服する近未来がつい頭に浮かぶ。だが楽観は禁物だ。企業がいくら技術を開発しても、現場ではうまく活用されていない例が少なくないからだ。「問題は現場が使える技術かどうか」と冒頭で書いたが、その意味は2つある。一つは、現場が新しい技術を使いこなせる体制を整えているかどうかだ。

     その意味で参考になるのが、トヨタ自動車が開発した「豊作計画」だ。「複雑な農作業をクラウド上で管理するシステム」と紹介されがちだが、本質はトヨタの「カイゼンスタッフ」による現場指導にある。農具や機械の整理の仕方から円滑な農作業の進め方まで、工場の運営で培ったノウハウをもとに農業の現場を徹底指導。それを踏まえて初めて、システムの活用が可能になる。

  • 7千円と言われ5人で入店、90分で68万請求

     「まさか被害に遭うなんて……」。昨年12月、大学時代の友人らと5人でさいたま市の大宮南銀座(南銀)のキャバクラに入店し、90分の滞在で68万円余を請求された東京都大田区、男性会社員(26)は、そう振り返る。

     5人は客引きに「90分飲み放題で7000円」と言われ、入店。飲み放題の焼酎以外にシャンパンを頼み、店の女性5人も酒を数杯ずつ飲んだため、十数万円の請求を想定していた。

     しかし、請求額は68万6000円。明細を見ると、5人の女性は2000円の酒を計300杯飲んだと書いてある。「絶対におかしい」と反論したが、「金を払え」とすごまれた。

     店員と近くの交番に行き、手当たり次第、埼玉県内の弁護士に電話をかけた。つながったのが偶然、民事介入暴力対策委員会の弁護士。駆けつけてもらい、料金を18万円に下げてもらった。男性は「二度とこのような店には行かない」と話した。

    2018年09月20日 06時22分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

  • >>No. 31899

    取引所からビットコインなど3種類67億円流出

     仮想通貨取引所の「テックビューロ」(大阪)は20日、ビットコインなど計3種類の仮想通貨(約67億円相当)が不正アクセスによって外部に流出したと発表した。

    2018年09月20日 06時28分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

  • >>No. 65221

    千葉市長、受動喫煙防止条例「実施体制整える」

     従業員を雇う飲食店を原則屋内禁煙とする千葉市の受動喫煙防止条例が19日、千葉市議会で全会一致で可決・成立した。熊谷俊人市長は成立を受け「積極的に周知啓発に取り組むとともに、実施体制を整えていく」とのコメントを公表した。東京五輪の開催年である2020年4月の条例施行に向け、どこまで実効性を高められるかが問われる。

     千葉市の受動喫煙防止条例は東京都で6月に成立した条例とほぼ同水準の内容。7月に成立した改正健康増進法よりも踏み込んだ規制が特徴だ。

     具体的には、市内の約3200の飲食店の7割、2000超が規制対象となる見通し。従業員を雇う飲食店は面積にかかわらず、敷地内に飲食できない喫煙専用室を設けない限り店内で喫煙できなくなる。違反した場合には5万円以下の過料を科す。

     喫煙者の利用が多い実態をふまえ、バーやスナックなど風俗営業法に該当する飲食店は屋内の全面禁煙を当面努力義務にとどめる。火を使わない加熱式たばこは、健康への影響が科学的に明らかでないとして規制を緩め、専用室を設ければ飲食もできるようにした。

     市は条例の内容を市民や飲食店に知ってもらうため、受動喫煙対策のリーフレットやPR映像などを早ければ年内にも作成する。小規模飲食店が喫煙室を撤去する際などに要する費用の9割(上限額10万円)を助成する制度を19年から導入するほか、客数や売り上げを減らさずに運営する事例などを紹介するセミナーも行う。

     飲食店が条例を順守しているかは保健所が確認する見込み。ただ、現行の人員では規制対象となる飲食店に出向いて確認する作業は難しいとみられる。条例の実効性を確保するため、20年の条例施行までに人員体制をどう組むかが課題となる。

  • >>No. 44505

     印刷用紙などの需要減が続く中、国内製紙市場の1割を占める家庭紙市場は10年連続で拡大している。日本製紙連合会(東京・中央)によると、2018年の内需は過去最高を更新する見通し。訪日外国人の増加などでホテルやレストランの使用量が増えたためだ。段ボールなどの板紙とともに製紙各社の収益源となっている。

     高まる需要をとらえようと大手各社の投資も盛んだ。日本製紙クレシアは5月、静岡県富士市に新工場を開いた。大王製紙は休止中の川之江工場(愛媛県四国中央市)を10月に再稼働。王子ホールディングスも三菱製紙と19年4月に青森県八戸市で工場を稼働する。

     卸会社には生産能力拡大で需給が再び緩むことを警戒する声もある。やわらかさを高めたティッシュなどの高付加価値品を強化できるかが、収益改善のカギとなる。

  • >>No. 44505

    物価が上昇して、日本国民の生活は大変になるねえ。。。

    >>>ティッシュ卸値5年ぶり上昇 原料高に大手が危機感

     ティッシュやトイレットペーパーなど家庭紙の卸価格が4~5年ぶりに上昇した。原料パルプや物流費の高騰を受けて大手の大王製紙や日本製紙クレシアが打ち出した値上げが一部浸透した。割安な商品を販売していた外資系が値上げ姿勢を強めたのも背景。訪日外国人の増加などで需要は底堅く、家庭紙各社は一層の値上げを目指す。

     ティッシュペーパー(180~200組5箱パック入り)の代理店卸価格は255~325円と中心値が前月比5円(2%)高い。上昇は約5年ぶり。パルプ製トイレットペーパー(60メートル12ロール入り)は5円(1%)高い335~375円と約4年ぶりに上昇した。

     家庭紙メーカーは昨年に値上げを打ち出したが浸透せず、今年4~5月出荷分から10%以上の価格引き上げを表明した。中国の需要が旺盛な原料パルプの価格は昨年1年間で4割ほど上昇。物流費も高騰したため「メーカーは例年以上に強い姿勢で値上げに取り組んでいる」(全国家庭紙同業会連合会=東京・中央=の今枝英治理事長)。

     海外大手、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP、本社シンガポール)の製品を輸入販売するユニバーサル・ペーパー(東京・中央)が収益改善の姿勢を強めたことも、各社の値上げ浸透を後押しした。

     同社はこれまで価格を抑えた家庭紙を扱い、シェア拡大を優先していた。原料高などを背景に国内メーカー同様に値上げを表明し、価格競争が和らいだ。

     店頭価格も上昇に転じた。卸業者が加入する東京紙商家庭紙同業会(東京・中央)によると、8月のパルプ製トイレットペーパー(同)の店頭価格(税込み)は397~498円と下値が9円上がった。上昇は13カ月ぶりだ。

     物流費の高騰はメーカーに加え、小口配送を手掛ける卸会社などの経営にも大きな影響を与える。1~2%の価格上昇ではコスト増を吸収できず、さらなる値上げを目指す動きもある。ユニバーサル・ペーパーは11月出荷分から今年2度目の値上げを表明した。

  • >>No. 56969

     ――量子コンピューターを販売する考えは。

     「それはない。量子コンピューターは従来のコンピューターより進化が早く、すぐ陳腐化するためクラウドサービスが最善と考えている。実際、18年1月に稼働させたシステムは6月に2世代目に切り替えた」

  • >>No. 56969

    量子コンピューター、金融・素材の需要創出 米IBM

     米IBMがスーパーコンピューターをしのぐ計算能力を持つ量子コンピューターを巡り、日本で金融、素材分野の需要を開拓している。5月から三菱UFJ銀行など4社に研究用として貸し出し、さらに利用企業を募っている。スコット・クラウダー量子コンピューティング担当執行役員兼最高技術責任者は、実用化したときの需要を今からつくる狙いを語った。

     ――慶応大学と5月に開いた日本の研究拠点の狙いは何か。

     「量子コンピューターの事業を成長させるには技術開発に加え、実用化したときにビジネスに応用できる使い手が欠かせない。このため多くの人が技術に触れられる環境を整えており、日本企業との連携もその一環だ」

     「研究拠点には量子コンピューターとクラウドでつながっている関連設備があり三菱UFJ銀とみずほフィナンシャルグループ、三菱ケミカル、JSRが使っている。他企業にも参加を打診している。こうした拠点は世界に計6カ所あり日本企業は利用が進んでいる」

     ――どれくらいの計算能力があるのか。

     「当社は(スパコンを上回るとされる)50量子ビットの計算機を21年に実用化させることを目指している。試作機は開発済みだ。その前段階として、18年1月から20量子ビットの商用システムを提供しており、それが研究拠点で使えるものだ」

     「5量子ビットのコンピューターなら、クラウド経由で無料で体験してもらうサービスを実施している。7月までに世界の研究者ら9万人が500万件の実験に使った」

     ――具体的に将来、企業は何に使えるか。

     「金融では株式や金利の相場を予測したり、資産の最適な組みあわせを見つけたりすることが可能だ。電気自動車のエネルギー効率の高い電池をつくるため新素材を開発するうえでも利用できる。金融サービスや素材の開発は膨大なデータが使えるほど精度が上がり、超高速で処理できる量子コンピューターが貢献できる分野だ」

     「量子コンピューターは自動運転用の人工知能の開発など幅広い用途に応用でき、日本企業の研究開発に役立つ」

     ――実用化のために克服すべき課題は。

     「技術面のハードルがいくつかある。例えば量子ビットは計算のエラーを起こしやすい。スーパーコンピューターを上回る性能を実現するにはエラー対策が不可欠だ」

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