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投稿コメント一覧 (7653コメント)

  • >>No. 2325

    君の為に
    第三章 シンガポール
    第一節 行方不明者 1

    「小夜ちゃんと一緒に居られるなんて最高だなぁ」
     健は一人事のように言った、本当に嬉しそうな健の笑顔であった。
    「ウフッ本当?素直に喜んでいいのかな!?」 
     小夜子は微笑んだ。健は小夜子の肩に手を廻して引き寄せて抱き締めた。
     二人の瞳が見つめ合う……熱い視線が言葉を奪った。海岸は若者達サーファーが、そんな二人の光景と関係なく相変わらず夢中で戯れていた。それはのどかな夕暮れ時だった。

     東京の夏は、アスファルトに強く照り付ける日差しが続いていた。
     平成四年八月に入って堀内健は探偵事務所で事務を取っていた。
     その時一本の電話が入った。
     「ハイ、KG探偵事務所ですが」
     「もしもし……私、前田と申しますが、人を探しているのですが、お願いできますか?」
     「ハイ、詳しい事はこちらに、お出で下されば相談出来ますが」
     明日その前田と名乗る女性が、午後一時に尋ねてくる事になった。健は坂城小夜子と休みを利用して食事やショッピングと楽しく過ごして居たが。
     あの犯人の二人の行方は、未だに進展していなかった。
     前田と云う女性が約束の時間に尋ねて来た。水商売風の女だった。
    「どうぞ、お掛けください」
     健は応接室に通して話しを聞く事にした。
    「実はちょっと頼みにくい事なのですが、矢崎組って知っていますか?」
     健はいきなりヤクザの組の名前を出されて、えっと思ったが小夜子から、その組に面白い男がいると聞いていた。
    「えぇ知っていますが、その組の人を探しているのですか?」
    「そうです。其処の組員で森元彦って言う人が行方不明になっていて、ずっと探していますが、どうしても分らなくて」

     ヤクザ社会は、情報網に関しては警察に匹敵するくらいの情報を持っているが、 それでも見つからないか、あるいは秘密にしなければ、ならない事情があるかだろう。健は尋ねた
    「それで顔写真とか年齢や特長があれば探しやすいですがねぇ」
     普通ヤクザが行方不明になっても、探偵なんかに依頼しないが、余程の事だろう。写真と特長など資料を貰って捜査する事にした。
     前田と云う依頼主の女性は、連絡先の名詞を置いて帰っていった。
     夜になって健は小夜子と連絡を取って待ち合わせる事にした。
     池袋の東口、ロゼーヌと書かれた喫茶店に入った。

     こぢんまりとしているが、なかなかシャレている店だ。
    「小夜ちゃんさぁ、矢崎組に知り合いが居ると言っていたよね」
     健が聞いた。
    「えっええ!? でもどうしたの」
    小夜子は怪訝そうな顔をした。
    「それがね、今日その矢崎組の森元彦って人を探してくれって頼まれて」
    「ふ~ん変わった依頼ね。松本って人に聞いてあげる友人? だから、ひょっとしたら何か、分かるかも知れないしね」
     小夜子は照れながらも、うなずいて見せた。
    「でも小夜ちゃん、変な友達が出来たもんだね」
     健は苦笑する。健と小夜子は眼を合わせて笑った。
    健は、いきさつを聞いてはいたが、余りにもおかしい組合せだった。

     翌日、小夜子は矢崎組の松本と橋本に逢っていた。橋本は、あのレストランで始めて逢って小夜子の同僚とカラオケに行って以来の知り合いだった。
    「小夜子さんの頼みなら、どんな事も言って下さい」
     松本と橋本は、小夜子の強さと明るさ美貌に惚れ込んでいた。
     また小夜子と友達になれた事を誇りにさえ思っている。
     とんでもない奴らだが、何故かさわやかな関係だ。
    橋本「そう言えば森の奴最近見た事なかったが行方不明とは知らなかったなぁ」
    松本「ようがす! 俺達、組の人間でもあるし必ず探して見せますよ、なぁ橋本」
     松本は胸を張って小夜子に答えて、橋本に同調させて男気を見せた。
    「ありがとう私みたいな小娘の願いを聞いてくれて、うれしいわ」
    松本「何を言っているのですか、そんな顔して、すげぇ怖いだから」
    「あら松さん、それって合気道の事いっているの? あれは武道よ。父が合気道の師範をやっていたから、私も子供の頃から習っていたのよ」
     小夜子の武勇伝は、松本達も知っていたが小夜子は、女性にとっての武勇伝は、恥ずかしい限りだった。

    つづく

  • >>No. 2326

    船長さん久し振りです。
    ここも今年いっぱいで無くなるんですね。
    こうして色んな方と知り合えたのに残念です。
    これから小説を発表する場が減り寂しい限りです。

    この一年少し楽しかったです。
    しかし連作は不味かったよですね。
    黙ってお題に集中するべきでした。
    ただ10数作の作品を作る意欲生まれ良かったと思ってます。

    せっかく教えて貰い覗い見たのですが上手く作動しませんでした。
    私はいまも作家でごはんに投稿しています。ここは2週間な一度しか投稿出来ませんが(笑)
    私はブログもありますが、今は睡眠中です。ここが終わったら、そちらも再稼働させようと思ってます。小説と野球が中心ですが。
    https://blogs.yahoo.co.jp/dream777ta
    機会があったら足跡を残して行って下さい。
    MIKIさんは完全に見えなくなりましたね。どこがで小説を発表しているのかな。
    せっかく知り合った仲間、このまま消え去るのは寂しいですね。
    私はこれからもドリーム(dream)で通すますので、何処が見かけた一声お願いします。

    処で他に掲示版はないでしょうか、BICLOOBもなくなったし、Googleにはないのかな。
    あと二カ月余り、暇な時にでもお立ち寄りください。

  • 巨人惨敗で終戦。
    由伸監督3年間ご苦労様でした。

  • 巨人惨敗で終戦。
    もはや何も出来ず力の差がありすぎた。
    由伸監督3年間お疲れ。

  • >>No. 2324

    君の為に
    第三章 戦いの日々
    第一節 傍に居るだけで 3

     所長が警察あがりだけに荒っぽい仕事も引き受ける事がある。そんな仕事もあるからビビッていては商売にならないのだ。二人はテーブルに運ばれて来たワインで再会に乾杯をした。
    「そうなの? 健はみんなお見通しだったのね」
     子供ぽっく笑う。小夜子は健に迷惑をかけまいと頑張ったが、やはり若き女性そして心細かった。結局は健の力を借りる事になった。もしも又同じにように姿を消して犯人を追いかけても健はきっと探し当てて守ってくれるだろう。
    「小夜ちゃんもう一人で行動しては駄目だよ」
     どっちが年上なのかわからない程だ。健の成長した姿であった。
     小夜子は思った。健は苦しい自分を捨てて心の強さに幅が出た事を。
     久し振りの再会に二人は嬉しくって、いつまでも会話が尽きなかった。
    「ふ~ん健ちゃんが探偵屋さんなんだ」茶化すように微笑む。
    「だってね、一番いい方法だと思って俺って案外向いてないかい?」
    「そうねぇ でも危険な事ないの?」
    「そりゃあ多少はあると思うけど浮気調査よりはいいよ」
    「それは嫌ねぇ、人のプライベートを探るなんて気が引けるわね」
     探偵業はTVドラマ見たいにカッコいい仕事ではなく。地味で素行調査の連続で、苦労の割には報われない職業だろうか。しかしその探偵業が多いのは、世の中、秘密が多いと言う事だろうか。

    「小夜ちゃん。これからどうするの?」
    「これからって?」
    「俺、今日はもう仕事ないからドライブでも行こうか」
    「あっいいわね。それ、そうねぇ海が見たいわ!」
     二人はレストランを出て車で湘南海岸に向かった。神奈川県湘南海岸いわずと知れた関東でもっとも若者などに有名な海岸そして海水浴場である。六月の梅雨の合間の澄み切った青空は、真夏を思わせる陽気だった。海岸には沢山のサーファーが思い思いのウェットスーツに身を包み、海岸一体に若者達の楽しむ姿があった。海は、あまりきれいとは言えないが、それなりの波があれば充分に楽しめるだろう。
    健と小夜子は、そんな海岸の砂浜で腕を組んでこの幸せな、ひと時を噛み締めるように、ゆっくりと歩いていた。小夜子が言った。
    「嬉しい健と一緒にいられるなんて」
     小夜子にとって、いや二人にとってデートらしいデートはあの能登半島で健の故郷へ、そして原田の墓参り二人で尋ねた厳しい寒さの冬以来の事だった。

    つづく

  • 田口頑張ってるね、ポカ(ホームラン)しらければいけるかも

  • >>No. 1398

    > 今日は巨人ファンは勝ったらラッキーくらいの軽い気持ちで見ようや。じゃないと胃が持たんw

    そうだる。どうせダメ元で勝ったら儲けもの。

  • 勝敗の行方は先取点が鍵を握る。
    田口が初回に点を失ったら90%負けだろうね。
    5点くらいハンデ貰わないと勝てない(笑)

  • >>No. 16823

    広島と聞くだけで嫌になります。
    やっぱりあっさり負けました。
    明日負ければ王手、分かってはいたけど力の差は如何ともし難い。

  • >>No. 2323

    君の為に
    第三章 戦いの日々
    第一節 傍に居るだけで 2

    「健! やっぱり貴方だったの」
     小夜子は以前から何かを気配を感じていた。やはり健であった。
    「小夜ちゃん危険すぎるよ! 一人で戦うなんて」
     宮崎は失神寸前で、もはや戦意を喪失していた。
     健は宮崎に詰め寄り「宮崎だな? お前が殺したのだな」
     宮崎は視線をそらして答えようとはしなかった。
    「そうか言いたくないか! なら言わせてやる」
     宮崎の左腕を伸ばして自分の膝に固定した瞬間、健の肘が勢いよく降りた。   イッリャア!! ゴキッーと嫌な音が響いた。ウッギャアー
     宮崎が左腕を抑えて転げ回った。左の腕が折れたのだ。
     まさに鬼の形相の健である「宮崎どうする! もう一本の右腕は?」
     尚も健は詰め寄り宮崎の右腕を取った。
    「ま、待ってくれ! 待って! 言う、言うから止めてくれ」
     さすがの宮崎も恐怖におののいた。そして宮崎は遂に白状した。その殺人を認めたのだ。しかしその依頼者は巧妙に仕組まれ、あの盛田一政ではなかった。
     「じゃあ他の二人は何処に居るんだ!」健は更に尋問した。
    「知らないけどもう日本には居ない。たぶんシンガポールだ」
    「シンガポール? 嘘を言うなよ!」 
    「ほっ本当だ! 暫く姿消すと言っていた」
    「二人ともか、で名前はなんて言うのだ?」
    「浜田孝介と沖田勝男だ。年は二人とも三十二歳だ.もういいだろう」
     他はなんど聞いても同じで、結局分かったのはそれだけだった。
     しかしシンガポールとは、これからどうして探せばいいのか
     健と小夜子は唖然とした。まさか海外に逃げていたとは……。
     小夜子は警察に電話していた。間もなくパトカーが、けたたましいサイレンと共に数台が現れた。健と小夜子は宮崎とその仲間を引き渡した。
     拳銃を所持しているだけでも罪は重い。殺人事件となれば、なお更厳しい取調べが続くだろう。健と小夜子も警察署で詳しく事情を聞かれた。
     それも三日も掛かった。それと過剰防衛も問われたが、人の心情を考えると警察も温情があったのだろう不問とされた。
     二人は警察署をあとにした。健と小夜子には、つもる話も沢山あるだろう。

     二人は池袋西口のメトロポリタンプラザ近くで落着いた雰囲気のレストランに入った。店内には、あのなつかしい映画主題歌「ある愛の歌」が流れていた。映画では公園に一人佇む青年がベンチに腰を掛けて恋人を思い浮かべる回想シーンから始まる悲しい恋の物語だ。
     その中で何度も流れる悲しさを誘うロメディ。そんな曲が健と小夜子の心をやわらげてくれる。
    「健……」小夜子はその宝石のように美しい瞳で見つめる。
     健は笑った「小夜ちゃんは本当に無鉄砲すぎるから」
     そう言いながらも微笑んだ。健は小夜子が東京に出た事に気づいて後を追ったのだった。そして健は探偵社に勤める事になった。探偵社のイメージと云えば素行、浮気の調査などが多いが中には警察官出身の探偵社も多い。
     健はその警察官出身の経営する小さな探偵社に勤めていた。健には好都合の職場となった。小夜子を捜すにも楽だった。また探偵事務所の所長は健の武術に惚れこんだのだ。

    つづく

  • >>No. 16820

    > 巨人はファイルステージで終焉でしょう。
    > いくら菅野くんが凄い投手といっても、菅野くんは一人しかいません


    ですね、あとは打者陣に頑張って貰うしかありません❗💪😻

  • >>No. 16819

    いやいや、ぶつけては不味いでしょう(笑)
    それなら自打球するような球を投げて怪我♿🏥すれば問題ありません(笑)

  • 君の為に
    第三章 戦いの日々
    第一節 傍に居るだけで 1

     宮崎の表情は平然としている。慣れた仕草で拳銃を握り返し小夜子に狙いを定めて人差し指に力が加わる。その寸前!!
     ピキィーン空気を裂くような振動と共に宮崎の拳銃が弾き飛ばされた。
     宮崎は何が起きたのか分からずに廻りを見渡した。
     小夜子は眼を開けた。まだ撃たれてない一体どうしたのだろう?
     空気が裂けるような圧力で拳銃が手元から飛んだ。それは正に神業か?
     あの要山和尚の極意、波動拳であった。それを使えるのは……
     要山和尚直伝の技を取得した人間はただ一人。と言う事は? 宮崎の連れの男がわめいた。
    「だっ誰だ! お前は?」
     その男の前に長身の男が姿を現した。百八十五センチ精悍な顔立ちの男。
     堀内健であった。いきなりその男へハイキックが飛んだ。数メートルも男は飛ばされ動けなくなった恐るべきパワーだ。宮崎が何所かに飛んだ拳銃を探そうとしたが間に合わない。ウッリャアー!! 健の怒りの正拳突きだったが間一髪それでも宮崎は腰を引いてかわした。
     鋭い健の正拳突きをかわすとは、やはりボクサー経験者か?
     我に返った小夜子はやっと健に気づいた。
     やはり健は小夜子を影で支えていたのだった……。
     一撃は、かわされたが しかし健は空手と合気道の有段者。それも超がつくほどの人間である。宮崎のパンチが飛ぶ。右ストレート、左フック、右のボディブローと凄まじい反撃に出た。だが健は宮崎の左脇をすり抜けたと同時に一瞬の間に宮崎が叩きつけられていた。<横面打ち四方投げ表技>であった。
     間を置かずに宮崎が立ち上がり掛けたところへ顔面にハイキックを浴びせた。長身で鍛えられた肉体からの威力は凄まずかった。
     二回、三回、蹴りが飛ぶ容赦ない攻撃である。
     健の怒りが爆発したのだ。師匠の無念の死と小夜子を危険にさらした敵に対して恐るべし堀内健 怒りのパワーである。

    つづく

  • >>No. 2321

    君の為に
    第二章 戦いの日々
    第三節 東京の空の下で 4

     だが、もう一人の男が小夜子に殴り掛かって来た。
    「このおぅ! ふざけやがって!!」
     小夜子の顔面にパンチが飛んで来た。がっ、小夜子は軽くバックステップして、かわすと首筋に手刀を浴びせた。男はガクッと膝から崩れる。今度は宮崎が反撃して来た。鋭い右フックが小夜子の顔面に飛んで来た。
     早い! ボクシングの経験があるかも知れない?
     かろうじて避けたがバランスを崩した。

     すかさず左のフックが来たスピードがあった。小夜子の頬をかすった瞬時に小夜子も、その左の肘を捉えて自ら背転する。肘の関節が決まっていた。これを力で堪えれば骨が折れる。宮崎はもんどりうって一回転した。ドスッ!と腰を打った。小夜子の(横手取り呼吸投げ)が見事に決まった。
     それが父、要山和尚の合気道。小夜子の凄さであった。
     もう一人、連れの男が小夜子の左足を掴んだが小夜子は右足のキックで、顔面を蹴り上げた。男は思わず手を離しが、すでに顔面から血が吹き出ていた。
     突然、宮崎が叫ぶ「動くな! このアマッー」右手に拳銃が握られていた。 
     さすがの小夜子も一瞬ひるんだ。顔面から血を噴出した。別の男が小夜子の背中にドスを向けた。
    「こうなったら女だって容赦しねぇ」ドスを持って男は息巻いた。
     宮崎が「待て! ここじゃまずいオイ! 車を廻せ」
     さすがの小夜子も抵抗が出来ない。男のベルトで両手を縛られた。
     その男がベンツを運転して来て小夜子を車に押し込んだ。 
     ベンツなんか持っているところを見ると、金回りがいいのだろう。
     どうせ裏家業は犯罪がらみだろうと小夜子は思っていた。小一時間で車は人気のない海岸に到着した。小夜子は車から降ろされた。ゆっくりと宮崎が近寄って来た。
    「そうかお前は、あの坊主の娘か」凶暴な眼で話し掛けた。
    「やっと認めたわね。男なら堂々と戦ったらどうなの!」
     小夜子は宮崎を挑発した。縛られたままではどうにもならない。
    「気の強い女だぜ、たがそこまでだな、すぐ楽になれるぜ!」
     宮崎は静かに懐から拳銃を取り出して銃口を小夜子に向けた。
    「可哀想だが秘密を知っている奴は生きていては困るのでな」
     小夜子も顔が青ざめた。まさか返り討ちになるなんて。恐怖と悔しさで小夜子は観念して目を閉じた。

    つづく

  • >>No. 2320

    君の為に
    第二章 戦いの日々
    第三節 東京の空の下で 3

     そんな日があってから一週間が過ぎて矢崎組の松本から思いがけない情報をもらった。あのスナックで松本が刺された時の二人連れの中に小夜子の父が射殺された犯人と思われる宮崎仁がいたと言うのだ。
     小夜子は東京に出て来た目的が、やっとその形が見えて来たようなそれから数日後、小夜子は例のスナック周辺を仕事の合間をみて見張っていたが、長身の小夜子は目立過ぎる。出来るだけ用心して、姿が見えないようしていた。
     時刻は夜九時を過ぎていたが、都会の夜はこれから始まる。やがてスナックから二人の男が出て来た。
     あの松本が刺された時の男達かはハッキリ分からないが尾行する事にした、もし頬に傷があれば間違いなくあの宮崎だろう。二人はやがて表通りに出てタクシーを拾う気らしい。小夜子は三十メーター程、離れて歩いた。二人はタクシーに乗ると思っていた小夜子はその後を尾行する。タクシーをタイミング良く拾わなければと小夜子も大通りの車道近くに。゜が! 二人はタクシーに乗らないでまた歩道を歩き出した。
     小夜子は慌てた少し間を取って再び歩道に戻った。もう彼らは、かなり先を歩いていた。小夜子は変だなと感じたのも束の間だった。
     もう一人の男が小夜子の後方から不適な顔で現れた。
    小夜子は、シマッタと思ったが遅かった。
     その男は「お嬢さん何か用かい」と含み笑いをして声を掛けられた。
     小夜子はさすがに、たじろぐ……前を歩いていた男が引き返してきた。
    「ちょっと来てもらおうか」
     男はその不適な笑みを浮かべて小夜子を見え透いた。
    その瞬間、小夜子は見た頬に傷がある。やはり宮崎だ! 小夜子は気を取り直して「やっと見つけた宮崎……ね」
     宮崎の表情が変わる「な、なんだと。なんで俺の名前を知っている」
     今度は宮崎が驚いた「やっぱり宮崎ね、貴方を絶対許せないわ!!」
     小夜子は憎悪が吹き出て来た。しかし状況が悪い。
    「何だと、お前に恨まれる覚えはないぜ」宮崎の顔が強張る。
    「あの寺の事件の事を知らないとでも言うつもり!」
     宮崎は微妙な変化をみせたが「な、何の事!知らねぇぜ」と吠えた。
    「とぼけないで!! なら警察に来てちょうだい」と手を取ろうとした。

    つづく

  • >>No. 16815

    巨人ヤクルト撃破、菅野ノーヒットノーランは凄い。
    しかも公式戦3連続に続く4試合完封はまさに異次元の世界。

    ただ17日からの広島戦。
    しかしアドンテージ1だから2連勝しないと優位とは言えない。
    更に菅野は早くて第3戦、それまでに連敗したら後がない。
    公式戦はボロ負けだから勝ったら奇跡ですね。

  • >>No. 16814

    確かに巨人は地方では人気が高い。
    しかし他球団がある県は別。とくに広島、大阪、仙台、福岡、札幌は無理。

  • 君の為に
    第二章 戦いの日々
    第三節 東京の空の下で 2

    「チョット待って応急処置しなくては今、薬局に行ってくるから待っていてね」
     小夜子はもう一度言った「そこで待っていて心配しないでいいから」
     小夜子は男を後に薬局に向かった。男はアゼンとして聞いていたがドスも抜けずにうめくだけだった。小夜子は包帯と血止め、ガーゼ消毒液などを買って来た。
     右手の手首をきつく縛り「眼を閉じて! 歯を食い縛って」
     小夜子は一気にドスをいっきに引き抜いて消毒液をかけた。男は物凄い形相で痛みに耐えていた。女の前でうめき声を上げたら恥だと思ったのだろう。
     それともヤクザのプライドだと思ったかは定かではないが応急処置が終わって小夜子は聞いた。「どうしてあんな事をしたの?」
     男は小夜子がヤクザだと解かったはずなのに平気でドスを抜き手当するなんて度胸のある女と思っているらしく。
    「そ、それは言えないが、あんたには助けてもらった」
     男は恐縮しながら「ありがとうよ! いずれ礼はさせて戴く俺は矢崎組の松本って言うんだ、助かったよ。あんた名前は?」
     小夜子はその言葉には答えずに。
    「分かったわ、今度逢う時があったらその時ね」と言った。
     小夜子は静かに立ち上がり公園を離れ街の中に消えて行った。
     男はペコリと頭を下げて小夜子の後ろ姿を見送った。

     東京は毎日、真夏の太陽が都会のアスファルトを照りつける。
     あれ以来これと云った手掛かりが掴めぬまま時が流れた。
     いかに気丈な小夜子といえども若き女性である。
     堀内健の事が頭をよぎる「ケン逢いたい……」都会の夜空を仰ぐ故郷の夜空と比べるすべのない。都会の暗い星の見えない夜空そこはただ孤独の世界が漂うばかりだった。仕事が終り同僚の女同士、食事に出かけた。
     池袋の東口、サンシャインの手前に映画館が並ぶ通りを少し入った所の洒落たレストランに入った。
     そして小夜子と連れの二人の女性は食事と会話で盛り上がっていた。その一人の女性が化粧室に行くと言って席を立った。その先のテーブルに三人グループの男達が食事をしている。一人の男が急に立ち上り通路に出ようとした所にちょうど運悪く小夜子の、連れの女性と接触した。
     弾みでテーブルに乗っていたワイングラスが倒れてこぼれた。
     男がいきなり怒鳴った「オイッ何処に目を付けてやがる」
     いきなりの、大声に女性はうろたえる。
     見るからにヤクザだと思われる風体だった。
     女性は「ご、ごめんなさい」と言うのがやっとで顔面が蒼白になっていった。「おいっスーツが汚れたじゃねぇか、どうしてくれるんだ。あぁー」
     男は怒鳴った。小夜子の連れの女性は泣き出しそう顔で「ご、ごめんなさい」そう言うのがやっとだった。小夜子は異変に気づいて彼女の側へ駆けつけた。

    「どうしたの?」と二人の間に入った。男は「どうもこうねえぜぇ」
     更に意気込んで見せたヤクザ特有の威嚇的な態度だ。
     小夜子は男に向かって「何もそんなに怒鳴らなくてもいいでしょう」
    「な何だと、この~~~? あっあれっ? ……あんたは」
     男が言葉が急にトーンダウンした。男は小夜子に気づいたらしい。
     小夜子は「えっ?」と一呼吸置いて「あっあの時の人ね、偶然だわねぇ」
     偶然にドスを逆に刺された矢崎組のそれは松本だった。
     松本は急に態度を変えた「あの時はどうも……いやぁ面目ない」
     そんな二人を小夜子の同僚が唖然として見つめていた。
     それからの松本はヤクザとは思えない優しい対応だった。
     松本は組の二人の仲間に事情を説明した。するとその二人は笑顔になった。
    「いやぁ、お嬢さん! 松本が世話になって話は何回も聞かされていますよ」
     それからと云うもの松本はスーツの汚れはそっちのけで小夜子達の食事代は払うは、上には置いても下には置かぬ扱いだった。
     その後、松本の連れと小夜子の連れと六人で飲みなおす事になった。
     最初は小夜子の連れの女性達嫌がっていたがヤクザと云うもの一旦恩義を感じると、その何倍も義理を返す処がある。なんと不思議な組み合わせの飲食会になったものである。最初、怖がっていた彼女らも、その男気に意気投したのだった。

    つづく

  • これは大きい。
    明日は菅野で2連勝 イチ抜けダ。

    天敵、小川を打ったのは大きい。

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